2002年 - 2003年
現在におけるチーム制作業組織の意義と役割の研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
本研究班による研究成果は、まず、大橋・竹林編著『現代のチーム制:理論と役割」』(平成15年6月、同文舘、当研究班最終研究成果報告書にも収録)で公表している。そこでは、特に1990年代以降チーム作業方式が欧米を中心に注目を浴びてきている状況等を明らかにし、主に次の諸点を解明している(1)チーム的協働活動の効果、(2)小集団活動とチーム作業方式、(3)日本、イギリス、ドイツ、アメリカにおけるチーム活動の特徴、等。
その後における研究成果は、個々の論文(ドイツ語論文を含む)で公表しているが、そのエッセンスは、当研究班最終研究成果報告書に収録している。そこにおいては、例えば、チーム方式ではメンバーが企業特殊的技能を習得する度合いが強く、チーム員の生産性や満足は向上することを実証している(金論文)。また、チーム研究が理論的実証的に進展しているにもかかわらず、チーム制とそれに対応した望ましい監督制度との関連については研究が未成熟・未開拓の部分が多いことなどを指摘している(安井論文)。そしてこれらに対応して、これまでのリーダーシップ研究を総括し、チーム・リーダーシップ研究を展開する萌芽的研究を提示しているし(竹林論文)、森田による当研究班における研究を含む総括的な研究書、『チーム作業方式の展開』が単独著書として2004年度中には千倉書房から刊行されることとなっている。
ちなみに、わが国では最近、日本的経営の本来のメリットを再評価すべしという主張が強い。それは正鵠を射ているが、しかし現代の日本的経営では、旧来のようなチーム、例えば単なる自主管理的チームではなくて、高度な自主管理的チームとしての自主率先的チームが基礎にあることが必要である。現在のところ、日本的経営再評価論にはこの視点が欠如している。こうしたことも、本研究班のこれまでの研究成果から主張されうることである。
その後における研究成果は、個々の論文(ドイツ語論文を含む)で公表しているが、そのエッセンスは、当研究班最終研究成果報告書に収録している。そこにおいては、例えば、チーム方式ではメンバーが企業特殊的技能を習得する度合いが強く、チーム員の生産性や満足は向上することを実証している(金論文)。また、チーム研究が理論的実証的に進展しているにもかかわらず、チーム制とそれに対応した望ましい監督制度との関連については研究が未成熟・未開拓の部分が多いことなどを指摘している(安井論文)。そしてこれらに対応して、これまでのリーダーシップ研究を総括し、チーム・リーダーシップ研究を展開する萌芽的研究を提示しているし(竹林論文)、森田による当研究班における研究を含む総括的な研究書、『チーム作業方式の展開』が単独著書として2004年度中には千倉書房から刊行されることとなっている。
ちなみに、わが国では最近、日本的経営の本来のメリットを再評価すべしという主張が強い。それは正鵠を射ているが、しかし現代の日本的経営では、旧来のようなチーム、例えば単なる自主管理的チームではなくて、高度な自主管理的チームとしての自主率先的チームが基礎にあることが必要である。現在のところ、日本的経営再評価論にはこの視点が欠如している。こうしたことも、本研究班のこれまでの研究成果から主張されうることである。
- ID情報
-
- 課題番号 : 14330039
- 体系的課題番号 : JP14330039