2020年4月 - 2023年3月
波浪パワーの急激な変動に対して高いロバスト性を有する波力発電用二重反転タービン
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
波力発電用二重反転衝動タービンの性能を解明するため,当該年度は次のとおり研究を実施した.
(1)定常流におけるタービン性能試験 低速風洞とタービン性能試験装置を用いて,定常流におけるタービン性能を把握するための試験を実施した.試験では,一定速度で回転しているタービンに定常流を流入させ,タービンのトルク,回転数,圧力差,流量を測定し,流量係数に対するトルク係数,差圧係数および効率を算出した.供試タービンは,ケーシング内径が240mmであることと,従来の研究で提案されている好適形状やCFD解析の結果を考慮して,翼先端直径239.2mm,翼先端すき間0.4mm,ハブ比0.7とした.供試ロータは円弧と楕円の一部を組合せた翼型を採用し,弦長43.2mm,弦節比2.02,入口・出口角70°とし,2列のロータ間の間隔は8mm~32mmの範囲で変化させた.供試案内羽根は円弧と直線を組合せた翼型を有する厚さ1.6mmの薄翼を採用し,弦長56.0mm,弦節比1.75,設定角30°とした.また,2列のロータ間に設置する中間羽根にはS字型の翼型を採用し,弦長21.6mm,弦節比1.15,設定角65°厚み比0.037とした.試験結果として,「中間羽根なし」の場合,流量係数1.36で最大効率0.43が得られたが,その値はCFD解析で得られた値0.47を0.04ほど下回った.また,効率はロータ間隔に依存することがわかった.一方,「中間羽根あり」については,中間羽根の不具合により試験の実施を次年度に持ち越した.
(2)周期的往復流におけるタービン性能予測 項目(1)で得られた定常流におけるタービン性能と準定常解析手法を用いて,正弦波状の周期的往復流におけるタービンの作動特性(往復気流1周期における平均効率)を予測した.「中間羽根なし」の解析結果として,流量係数1.0のとき,最大平均効率0.41が得られた.
(1)定常流におけるタービン性能試験 低速風洞とタービン性能試験装置を用いて,定常流におけるタービン性能を把握するための試験を実施した.試験では,一定速度で回転しているタービンに定常流を流入させ,タービンのトルク,回転数,圧力差,流量を測定し,流量係数に対するトルク係数,差圧係数および効率を算出した.供試タービンは,ケーシング内径が240mmであることと,従来の研究で提案されている好適形状やCFD解析の結果を考慮して,翼先端直径239.2mm,翼先端すき間0.4mm,ハブ比0.7とした.供試ロータは円弧と楕円の一部を組合せた翼型を採用し,弦長43.2mm,弦節比2.02,入口・出口角70°とし,2列のロータ間の間隔は8mm~32mmの範囲で変化させた.供試案内羽根は円弧と直線を組合せた翼型を有する厚さ1.6mmの薄翼を採用し,弦長56.0mm,弦節比1.75,設定角30°とした.また,2列のロータ間に設置する中間羽根にはS字型の翼型を採用し,弦長21.6mm,弦節比1.15,設定角65°厚み比0.037とした.試験結果として,「中間羽根なし」の場合,流量係数1.36で最大効率0.43が得られたが,その値はCFD解析で得られた値0.47を0.04ほど下回った.また,効率はロータ間隔に依存することがわかった.一方,「中間羽根あり」については,中間羽根の不具合により試験の実施を次年度に持ち越した.
(2)周期的往復流におけるタービン性能予測 項目(1)で得られた定常流におけるタービン性能と準定常解析手法を用いて,正弦波状の周期的往復流におけるタービンの作動特性(往復気流1周期における平均効率)を予測した.「中間羽根なし」の解析結果として,流量係数1.0のとき,最大平均効率0.41が得られた.
- ID情報
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- 課題番号 : 20H02377
- 体系的課題番号 : JP20H02377