MISC

2012年1月10日

北米産針葉樹から放出されるVOCsの化学分析とOH反応性測定

大気環境学会誌 = Journal of Japan Society for Atmospheric Environment
  • 山崎 昌平
  • ,
  • Emile Amedro
  • ,
  • Damien Jean
  • ,
  • Jones Charlotte
  • ,
  • 中嶋 吉弘
  • ,
  • 加藤 俊吾
  • ,
  • 梶井 克純

47
1
開始ページ
9
終了ページ
17
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.11298/taiki.47.9
出版者・発行元
Japan Society for Atmospheric Environment

北米大陸原産のカナダトウヒ(<I>picea glauca</I>)から放出される生物起源揮発性有機化合物(BVOCs)のPTR-MSによる濃度測定並びにレーザー・ポンプ・プローブLIF法によるOH反応性測定を行った。温度を操作することでBVOCsの濃度並びにOH反応性が増減する事が観測された。その結果、アセトン、イソプレン及びモノテルペンを高い濃度で観測した。また、レーザー・ポンプ・プローブ法により得られたOH反応性とBVOCsの濃度測定から得られた各VOCの濃度並びにOHとの反応速度定数の積の和により定義されたOH反応性の整合性を調査した。その結果、温度が上昇するにつれて二つのOH反応性の差が大きくなったことが分かった。二つのOH反応性の差が当研究室の成分測定で把握出来ていないVOCsによるOH反応性への寄与に相当する。その値の変化の挙動を、観測した既知のVOCsであるβ-ピネンなどの環式モノテルペン、β-ミルセン(環構造を持たないモノテルペン)やイソプレンとOH反応性への寄与において比較検討を行った。その結果、環式モノテルペンと正の相関を示した事が分かった。したがって、カナダトウヒから放出されるVOCsの内、未計測のVOCsについてはOHとの反応性の寄与においてその大部分を占めるVOCsが環式モノテルペンと同様の放出挙動を示すVOCsであると考えられる。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11298/taiki.47.9
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/10030039818
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10512108
ID情報
  • DOI : 10.11298/taiki.47.9
  • ISSN : 1341-4178
  • CiNii Articles ID : 10030039818
  • CiNii Books ID : AN10512108
  • identifiers.cinii_nr_id : 1000040211156

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