共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

フィールドワークでも利用可能な錯体を使った安価なフッ化物イオンセンサーの開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
20K05589
体系的課題番号
JP20K05589
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

1)ルテニウム錯体[Ru(Hdpa)2(H2pia)](OTf)2について:実験データの精査・再検討を行った。フッ化物イオン受容サイトであるNHを4つもつ錯体ではあるが、3つのキレート配位子で1つずつフッ化物イオンと反応した-1価の3F-付加体が生成し、-2価の4F-付加体は生成しないことがわかった。更に、今回の錯体では3つのキレート配位子のNH部位の反応に優先度がないことがわかった。そこで、分子モデリングソフトSpartan'20を用いDFT計算を行ったが3つのキレート配位子の反応に有意の差がない理由は明らかにならなかった。しかし、DFT計算とTDDFT計算の結果は、この呈色反応を十分に分子軌道の側面から議論できるものであった。これらの結果をまとめ、論文として投稿する準備を行った(2022年度前期に投稿予定)。
2)コバルト錯体について:① フッ化物イオンの検出剤として機能する [Co(CO3)(Hdpa)2](OTf)の合成法の改良の検討を行った。出発原料を塩化コバルトから硝酸コバルトに替えることで、副生成物の生成が抑えられることがわかった。② 2020年度の研究結果から計画していたフッ化物イオンの受容部位を4つ持つ錯体[Co(Hdpa)2(H2pia)](OTf)3の合成が困難であることが判明した(結果を投稿論文で公開した)。そのため、2021年度はフッ化物イオンの受容部位を3つ持つ[Co(Hdpa)3](OTf)3の合成を試みた。その結果、[Co(Hdpa)3](OTf)2と[Co(CH3COO)(Hdpa)2](OTf)の合成に至った。これらは原料の金属イオンとHdpa配位子を溶液中で攪拌するだけで高い選択性で得られる(収率98%, 93%)。これらの錯体は単結晶構造解析と元素分析により同定を行った。今後はこれらのフッ化物イオンとの反応について調査を進める。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K05589
ID情報
  • 課題番号 : 20K05589
  • 体系的課題番号 : JP20K05589

この研究課題の成果一覧

論文

  3