共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

イオン液体生成を利用する化学物質の高速抽出分離法の創成

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
21K05119
体系的課題番号
JP21K05119
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

2021年度には色素分子の共抽出とイオン液体分子の分子構造との相関を検討した。フルオレッセイン或いはマラカイトグリーン等20種類の色素溶液に、BMIm等の陽イオン、Ntf2 等の陰イオンを加え、イオン液体を生成させ、イオン液体相への色素の分配を検討した。これは、①水溶液中よりイオン液体が生成する際に溶液中に共存する化学物質を共抽出し、分離する本法の、基本的な方法論を確立する研究の基礎部分である。
その結果、色素の化学構造、特に官能基の種類(スルホン酸基のような親水性置換基の有無、或いはアルキル期のような疎水性置換基の有無)と数により、イオン液体中に抽出される色素と水溶液中に分配し、イオン液体中には抽出されない色素に分類できることが明らかとなった。
従来のようにイオン液体を合成して、イオン液体抽出する方法では、陽イオンと陰イオンは常に1:1の比で共存するが、本法では、難溶性陽イオンあるいは陰イオン、いずれかの濃度を過剰に加えて、共通イオン効果により、非検体である色素イオンの分配比が増加(あるいは減少)することを確認できた。この時、色素の分配比Dとイオン液体生成平衡時の陽イオンあるいは陰イオン濃度の対数プロットから、抽出される色素が、カチオンの場合はイオン液体を構成する陰イオンをカウンターアニオンとして、また、逆に色素イオンがアニオンの場合は、イオン液体を構成する陽イオンがカウンターカチオンとしてイオン対を形成することが示唆された。
また、予め合成されたイオン液体との2相間分配と比較して、本法で用いる共抽出法を用いると抽出平衡に達する時間がかなり短縮されることが明らかとなった。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K05119
ID情報
  • 課題番号 : 21K05119
  • 体系的課題番号 : JP21K05119