2020年4月 - 2023年3月
出口を見据えた不眠医療の確立をめざすSDMの臨床実装と普及にむけた検討
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の目的は、睡眠薬を使用中の人向けに、生活改善の具体策、長期に睡眠薬を使用する利点・欠点、心理社会療法の利点・欠点を示した shared decision making (共同意思決定, SDM)の補助ツールであるデシジョンエイドを開発し、睡眠薬を使用中の人と医療者が、そのツールを使いながら、一緒に今後の治療を決める SDMの手法の効果(社会問題となっている長期・高容量の睡眠薬の使用を改善させうるか)を外来診療において、検証することである。
初年度の令和2年度は、デシジョンエイドの試案を作成し、ステークホルダー(当事者・医療者)を対象に、その試案の使用感調査(読みやすさや内容の理解しやすさを評価)を実施した。結果は、当事者および医療者ともに、概ね良好な評価が得られた。自由記載欄へのコメント内容をもとに試案の修正をはかった。このプロセスを通じ、ステークホルダーの声を反映させたツールを開発することができた。
続いて令和3年度は、まず、令和2年度に開発した上記のデシジョンエイドについて、その開発プロセスおよび当事者・医療従事者の使用感調査の結果を国際学術誌に発表した。さらに、不眠症当事者の睡眠薬治療に関する認識および睡眠薬治療の継続・中止の意思決定法の実態を把握するべく、睡眠薬治療の経験のある当事者を対象に、オンライン調査を実施した。結果より、当事者は、不眠症治療において共同意思決定を希望していること、そして症状改善後は早期に睡眠薬を減薬することを望んでいる一方で、具体的な減薬法に関する適切な知識を十分には持ち合わせていないことが示唆された。これを受け、令和2年度に開発した上記のデシジョンエイドを活用しながら減薬に関する適切な情報を本人と共有し、本人の意向を踏まえた意思決定を行っていくことが求められていると考えられた。
初年度の令和2年度は、デシジョンエイドの試案を作成し、ステークホルダー(当事者・医療者)を対象に、その試案の使用感調査(読みやすさや内容の理解しやすさを評価)を実施した。結果は、当事者および医療者ともに、概ね良好な評価が得られた。自由記載欄へのコメント内容をもとに試案の修正をはかった。このプロセスを通じ、ステークホルダーの声を反映させたツールを開発することができた。
続いて令和3年度は、まず、令和2年度に開発した上記のデシジョンエイドについて、その開発プロセスおよび当事者・医療従事者の使用感調査の結果を国際学術誌に発表した。さらに、不眠症当事者の睡眠薬治療に関する認識および睡眠薬治療の継続・中止の意思決定法の実態を把握するべく、睡眠薬治療の経験のある当事者を対象に、オンライン調査を実施した。結果より、当事者は、不眠症治療において共同意思決定を希望していること、そして症状改善後は早期に睡眠薬を減薬することを望んでいる一方で、具体的な減薬法に関する適切な知識を十分には持ち合わせていないことが示唆された。これを受け、令和2年度に開発した上記のデシジョンエイドを活用しながら減薬に関する適切な情報を本人と共有し、本人の意向を踏まえた意思決定を行っていくことが求められていると考えられた。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K10792
- 体系的課題番号 : JP20K10792
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
Neuropsychopharmacology Reports 2022年5月 査読有り筆頭著者
講演・口頭発表等
4-
第44回日本生物学的精神医学会年会/第32回日本臨床精神神経薬理学会年会/第52回日本神経精神薬理学会年会/第6回日本精神薬学会総会・学術集会 4学会合同年会 2022年11月5日
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第44回日本生物学的精神医学会年会/第32回日本臨床精神神経薬理学会年会/第52回日本神経精神薬理学会年会/第6回日本精神薬学会総会・学術集会 4学会合同年会 2022年11月5日 招待有り
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第19回日本うつ病学会総会 大会企画シンポジウム 気分障害におけるShared Decision Making 2022年7月14日 招待有り
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第14回日本不安症学会学術大会 2022年5月20日