論文

査読有り
2018年5月

プライマリケア領域のNP教育に求められるものー修了生の意見分析からー

日本NP学会誌
  • 草野淳子
  • ,
  • 小野美喜
  • ,
  • 福田広美
  • ,
  • 甲斐博美
  • ,
  • 森加苗愛
  • ,
  • 宮内信治
  • ,
  • 高野政子
  • ,
  • 濱中良志
  • ,
  • 藤内美保
  • ,
  • 村嶋幸代

2
1
開始ページ
17
終了ページ
25
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)

【目的】A大学大学院NPコース修了生を対象に,受講した診療看護師(NP)教育課程に関する課題や修了後に職場で求められている能力について明らかにすることを目的とした.<br />
【方法】対象者は,A大学院NPコース修了者10名であった.調査は2014年10月に,フォーカス・グループインタビューを行った.分析はインタビュー結果から逐語録を作成し,質的帰納的に分析した.<br />
【結果】分析の結果,14のカテゴリー,2つの大カテゴリーが抽出された.修了生は<3P教育の重要性>を述べていた.修了後は【医師から教育を受け】,<医師とのコミュニケーション力やプレゼンテーション力>が必要であった.一方で修了生は,<自分の役割を見出す苦労>があり,【病棟を超えた活動】や【看護師への教育】を行っていた。<患者をとらえる幅の広がりがNPの強み>と感じ,<NPが入ることでシームレスな看護>を実践できていた.<br />
【結論】NPは,大学院での教育を基盤にして,修了後に医師から学び,連携することが必要であった.看護学を学んだNPは,患者をとらえる幅の広がりがNPの強みと認識していた.NPは医師と看護師をつなぎ,患者へシームレスなサービスが必要であった.大学院の教育では,エビデンスに基づく包括的健康アセスメント能力と医療処置管理の実践能力と共に,マネジメント能力やチームメンバーとの連携能力,倫理的意思決定能力を強化することが求められる.

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