2018年4月 - 2021年3月
電磁界結合を用いた開放系かつ低漏洩なマイクロ波加熱装置の研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の目的は、開放系かつ低漏洩なマイクロ波加熱装置、いわばマイクロ波が漏れない電子レンジの実現である。目的達成のために、無線電力伝送分野での研究が進展している電磁界結合を応用し、サンプル(容量数ml程度)を効率よく均質に加熱するための電磁界分布のあるべき姿を捉え、電磁界結合によるマイクロ波加熱理論を構築する。また、複数サンプルを均質かつ同時に加熱するマイクロ波加熱装置の実現も目指す。
本年度においては、研究実施計画に沿って、単一サンプルを加熱するためのマイクロ波装置設計を計算機シミュレーションにより取り組むとともに、設計したマイクロ波加熱装置を実際に試作して加熱実験を行った。マイクロ波加熱装置は、誘電体基板上に設計した方形共振器を2つ対向させた形とし、その共振器の間に純水4.3 mlを注入した試験管を設置する形とした。マイクロ波は一方の共振器に対して入力し、他方の共振器には開放端もしくは整合端(50Ω負荷)を設置して設計及び実験を行った。周波数2.45 GHz、出力電力10 Wのマイクロ波を照射した結果、300秒程度で純粋を室温から80℃まで加熱できることを確認し、電磁界結合によるマイクロ波加熱が実現可能であることを実証した。また、共振器の終端負荷は整合端よりも開放端にすることで加熱効率が改善されることを明らかにした。
本研究成果は、国際会議Asia-Pacific Microwave Conference (APMC) 2018および第12回日本電磁波エネルギー応用学会シンポジウムにて発表した。また、本件に関する国際特許出願を行った。
本年度においては、研究実施計画に沿って、単一サンプルを加熱するためのマイクロ波装置設計を計算機シミュレーションにより取り組むとともに、設計したマイクロ波加熱装置を実際に試作して加熱実験を行った。マイクロ波加熱装置は、誘電体基板上に設計した方形共振器を2つ対向させた形とし、その共振器の間に純水4.3 mlを注入した試験管を設置する形とした。マイクロ波は一方の共振器に対して入力し、他方の共振器には開放端もしくは整合端(50Ω負荷)を設置して設計及び実験を行った。周波数2.45 GHz、出力電力10 Wのマイクロ波を照射した結果、300秒程度で純粋を室温から80℃まで加熱できることを確認し、電磁界結合によるマイクロ波加熱が実現可能であることを実証した。また、共振器の終端負荷は整合端よりも開放端にすることで加熱効率が改善されることを明らかにした。
本研究成果は、国際会議Asia-Pacific Microwave Conference (APMC) 2018および第12回日本電磁波エネルギー応用学会シンポジウムにて発表した。また、本件に関する国際特許出願を行った。
- ID情報
-
- 課題番号 : 18K04263
- 体系的課題番号 : JP18K04263
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
1-
ケミカルエンジニアリング 64(6) 1-5 2019年6月 筆頭著者
講演・口頭発表等
11-
第16回日本電磁波エネルギー応用学会シンポジウム 2022年10月13日 招待有り
-
4th Global Congress on Microwave Energy Applications (4GCMEA) 2022年8月19日 招待有り
-
Pacifichem 2021 2021年12月19日
-
日本化学会第101春季年会 2021年3月21日
-
電子情報通信学会無線電力伝送研究会 2021年3月4日
-
第14回日本電磁波エネルギー応用学会シンポジウム 2020年11月5日
-
第13回日本電磁波エネルギー応用学会シンポジウム 2019年10月31日
-
53rd Annual Microwave Power Symposium (IMPI 53) 2019年6月20日
-
第12回日本電磁波エネルギー応用学会シンポジウム(Sympo2018) 2018年11月16日
-
2018 Asia-Pacific Microwave Conference (APMC 2018) 2018年11月9日