共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2022年3月

近世前期和漢聯句の基礎的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
17H02309
体系的課題番号
JP17H02309
配分額
(総額)
12,870,000円
(直接経費)
9,900,000円
(間接経費)
2,970,000円

本課題では、京都、曼殊院に蔵される和漢聯句作品の翻刻集を公刊し、特に重要な作品については訳注を発表することを目的としている。翻刻にあたっては、和句には濁点を付す方針であるため、作品の正確な読みが前提となる。漢句もまた、漢字の判読が難解であり、異体字や誤字をも含むため、翻刻作業は容易ではない。課題遂行のためには、輪読と翻刻の両輪で進めることが不可欠である。
輪読会は月例で開催し、曼殊院蔵和漢聯句作品の中から、永正7年9月30日和漢百韻、永正6年10月10日和漢百韻、永正2年8月10日和漢百韻、永正元年日未詳和漢百韻(二折まで)の4点の評釈を行った。その結果、輪読担当者の発表と席上の議論を踏まえて、翻刻原稿の修正を行うことができた。
他方、曼殊院本の和漢百韻・千句51点の翻刻原稿については、7月までに、研究代表者・研究分担者の分担で、担当箇所を替えて2回目の校閲を行った。この校閲の結果を踏まえ、翻刻担当者は原稿内容を再度検討し、9月中に原稿データの修正を行った。修正済みの原稿データは、研究代表者と研究協力者で統合し、書式・字体統一などの作業を行い、目次原稿を作成した。完成した現段階の原稿は、3月に研究分担者に送付し、改めて全範囲についての点検を依頼した。漢句の平仄については、中国人留学生の研究協力者に点検を依頼している。
この他、曼殊院の文事についての理解を深めるため、蔵書を撮影したネガフィルムの電子化の作業を現在進行中で行っており、蔵書を閲覧できる環境を整えている。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H02309
ID情報
  • 課題番号 : 17H02309
  • 体系的課題番号 : JP17H02309

この研究課題の成果一覧

書籍等出版物

  1
  • 京都大学和漢聯句研究会, 大谷俊太, 大谷雅夫, 大山和哉, 金光桂子, 川﨑美穏, 川村瑛子, 清水大史, 高岡祐太, 竹島一希, 中村健史, 長谷川千尋, 宮武衛, 楊昆鵬, 邉樹 (担当:共著)
    臨川書店 2022年2月