2016年9月
介護老人保健施設の入所高齢者における唾液中分泌型免疫グロブリンA(SIgA)と日常生活動作(ADL)レベルとの関連
看護実践の科学
- 巻
- 41
- 号
- 10
- 開始ページ
- 67
- 終了ページ
- 73
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 看護の科学社
S県内にある介護老人保健施設入所者を対象に、唾液中分泌型免疫グロブリンA(SIgA)と日常生活動作(ADL)レベルとの関連について調査を行った。対象者は38名(男性8名、女性30名、平均年齢86.9歳)であり、ADLの内訳は歩行可能者8名、車椅子使用者16名、寝たきり者14名であった。ADLレベルの3群間での唾液分泌速度、SIgA濃度、SIgA分泌速度の平均値を比較分析した。分析の結果、寝たきり者のSIgA、濃度は、歩行可能者および車椅子使用者と比較して有意に高かった。ADL活動量が最も少ない寝たきり高齢者のSIgA濃度が有意に高く、ADL活動量が多い歩行可能者が有意に低かった。SIgA濃度の分析結果から考えると、歩行可能な高齢者は寝たきりの高齢者と比較して慢性ストレスが高いと推察された。今後の研究において、SIgAとADL活動量およびストレス測定を実際に行い、さらなる関連性について検討していく必要性が示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0385-4280
- 医中誌Web ID : 2016358499
- CiNii Articles ID : 40020941135
- CiNii Books ID : AN0004660X
- identifiers.cinii_nr_id : 9000237768374