2017年4月 - 2021年3月
キラル物質における対称性の破れと電磁応答
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
- 課題番号
- 17H02923
- 体系的課題番号
- JP17H02923
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 18,850,000円
- (直接経費)
- 14,500,000円
- (間接経費)
- 4,350,000円
- 資金種別
- 競争的資金
2018年度の主な実績は以下の通りである.[1]カイラル磁性体は,対称性由来の横波弾性波・スピン波の結合がある.この結合は,結晶のカイラリティを反映して一方通行の(非相反的な)弾性波を生み出す.この成果についてPhys.Rev.B 97,184303(2018)に論文発表した.[2]一軸的カイラル磁性体に振動磁場をかけると,磁場の向きに応じて本質的に異なる応答が現れることを見出した.この成果についてPhysical Review B 98,144407(2018)に論文発表した.[3]対称性の理論を活用して,反強磁性絶縁体においてカイラリティ自由度を持つマグノンカレントが誘導できることを示した.この成果について,Phys.Rev.B 98,134422(2018)に論文発表した.[4] 軌道角運動量を運ぶ光である光渦をランダウ量子化された2次元電子系に照射すると,従来知られていなかった光遷移が起きることを示した.この成果について,J.Phys.Soc.Jpn.87,113703(2018)に論文発表した.[5]キャビティに閉じ込めたマイクロ波をナノスケールオブジェクトと結合して力学的に操作する問題が大きな注目を集めている.この問題に関して,カイラルソリトン格子を用いた共鳴機構の理論提案を行った.この成果についてPhys.Rev.B 98,220411(2018)に論文発表した.[6]カイラル磁性体薄膜では,2次元性に由来する特有の融解現象が期待できる.この問題は,磁気系におけるコスタリッツ・サウレス転移の検証という大きな問題と結びついている.この問題に実験・理論両面から取り組み,結晶カイラリティを直接反映した位相欠陥の融解現象を見出した.この成果についてPhys.Rev.Lett.122,017204(2019)に発表した.
- ID情報
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- 課題番号 : 17H02923
- 体系的課題番号 : JP17H02923