2018年4月 - 2021年3月
PAI-1阻害化合物による新たな癒着予防法の探求
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
初年度は主にウサギの縦隔内癒着モデルの作成を行った。モデル作成方法は、胸骨正中切開にて心嚢を開放した後、心嚢内を5分間擦過、最後に血液を散布して心膜を閉鎖することで、均一で十分な強度の癒着作成が可能になった。開始当初は胸骨下の癒着は作成されるものの、心嚢内の癒着がほとんどない状態であったが、心嚢内への血液散布と心膜を可及的に閉鎖することでその問題は解決された。モデルの生存率は術中死亡を除けば100%で、感染もない。手術中に4例(16例中)の死亡があったが、気胸、心タンポナーデによる死であり、手技の改善とともに死亡率は減少傾向にある。
また、癒着の評価方法に関しても検討し、評価は心拍動下に両側開胸による左右心嚢内の評価、Sacrifice後に心臓と胸骨を一回にして摘出し、胸骨下の癒着をそれぞれ個別に評価する方法を確立した。具体的には心嚢内の左右および横隔膜面、胸骨下の4点に関して評価を行う。また胸骨下の癒着に関しては鈍的剥離できない癒着の周囲にマーキングをして癒着をはがしたのちにその面積を評価する方法をとっている。
今後の予定としては、本年度中にPAI-1阻害薬経口投与群とコントロール群の比較実験を行い、同時に局所投与の効果を同様のモデルを使って確認する。
また、病理組織学的に癒着の測定を行う予定で、HE染色による炎症性細胞浸潤の程度の評価、EM染色による繊維化の厚みの評価、FGFの発現の評価を行う予定としている。
また、癒着の評価方法に関しても検討し、評価は心拍動下に両側開胸による左右心嚢内の評価、Sacrifice後に心臓と胸骨を一回にして摘出し、胸骨下の癒着をそれぞれ個別に評価する方法を確立した。具体的には心嚢内の左右および横隔膜面、胸骨下の4点に関して評価を行う。また胸骨下の癒着に関しては鈍的剥離できない癒着の周囲にマーキングをして癒着をはがしたのちにその面積を評価する方法をとっている。
今後の予定としては、本年度中にPAI-1阻害薬経口投与群とコントロール群の比較実験を行い、同時に局所投与の効果を同様のモデルを使って確認する。
また、病理組織学的に癒着の測定を行う予定で、HE染色による炎症性細胞浸潤の程度の評価、EM染色による繊維化の厚みの評価、FGFの発現の評価を行う予定としている。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K08724
- 体系的課題番号 : JP18K08724