共同研究・競争的資金等の研究課題

2016年4月 - 2020年3月

数学的モデル化における仮定設定能力の実態解明とその育成に関する研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(B)  若手研究(B)

課題番号
16K21022
体系的課題番号
JP16K21022
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
3,250,000円
(直接経費)
2,500,000円
(間接経費)
750,000円

現実事象の問題を数学を活用して考察する能力,すなわち,数学的モデル化の能力の育成は,生きる力の育成を掲げる学校教育において,数学教育が果たすべき重要な役割の1つである。だが,数学的モデル化の能力は,十分に育成されていないことが全国学力・学習状況調査等の結果により,指摘されている。多くの児童・生徒は,数学的モデル化における仮定の設定とその数学的定式化でつまずいている。
本研究の目的は,仮定の意識化と設定に関わる能力の育成を重視した数学的モデル化の学習指導を構築し,その学習指導を同一の児童・生徒を対象に,3か年に渡って実施することにより,数学的モデル化の能力がどのように変容したのかを分析し,学習指導の有効性を検討することである。
三年次は,以下のことに取り組んできた。
1つ目は,小学校6年生,中学校3年生の学習内容に対応した数学的モデル化教材の開発である。2つ目は,国外において,数学的モデル化を重視している中等学校教育段階の教科書(『Connected Mathematics』,『Mathematics in Context』,『Contemporary mathematics in Context』)の分析と評価である。分析の観点は,「どのような現実事象を扱っているのか」,「問題を解決する際、どのようなプロセスを辿ることができるのか」,「どのような数学的概念や手法を獲得することができるのか」,「問題を解決する際、テクノロジーがどのような役割を果たしているのか」である。3つ目は,教科書の分析や文献解釈を通して、数学的モデル化の学習指導の枠組みにおける構成要素を抽出したことである。そして,4つ目は,施設配置問題に焦点をあて,高等学校の生徒を対象に教材を開発したことである。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16K21022
ID情報
  • 課題番号 : 16K21022
  • 体系的課題番号 : JP16K21022