論文

査読有り
2018年3月22日

遠山元一旧邸(遠山記念館)庭園の構成・意匠の特色と文化財としての学術上の価値

ランドスケープ研究
  • 粟野隆
  • ,
  • 秋山陽香

81
5
開始ページ
427
終了ページ
432
記述言語
英語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)

本研究は、遠山元一旧邸の庭園について、築造年代、立地等といった概要を把握し、地割と意匠、庭石、石造物、植栽の特色について述べ、庭園の価値を考察することを目的とした。<br />
方法は文献調査と現地調査である。調査の結果、以下のことが明らかとなった。<br />
イ) 敷地計画の正統性と伝統性 敷地の北東隅(鬼門)と南西隅(裏鬼門)にそれぞれ屋敷神と墓所を設け、北に雁行形の建築群を配置し、南面に広く庭園空間を確保するという正統かつ伝統的な敷地計画をほどこし、現在に至るまで完結した状況で保存されていること。<br />
ロ) 建築との一体性と庭園配置の総合性 敷地の用途や建築の性格に合わせて、表庭、前庭、主庭、茶庭、裏庭という景趣、役割の異なる庭を適切に配置し、それらが建築群とも視覚的・物理的にも一体化して総合的な庭園空間が形作られていること。<br />
ハ) 庭園の近代性と洗練性 広々と確保された芝生や渓流が主要構成をなしている点に同時代の近