2021年7月 - 2024年3月
視覚障害者・晴眼者にインクルーシブなスポーツ聴覚VR環境の構築と協調学習への応用
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
研究実績2021年度は以下の4項目に取り組んだ.
1)視覚障害スポーツを楽しむ・訓練するためのVR環境構築・評価:
まずはゴールボール競技を取り上げ,本競技において強化指定を受けている選手・そうでない選手に競技中の聴覚情報利用について調査を行った.その上で,強化指定を受けている選手の方が,よりボールの軌道予測に聴覚情報を用いている一方で,そうでない選手は味方の位置などの把握の際に聴覚情報を用いると報告した.この結果を踏まえ,ゴールボールの競技力向上のために,様々なボール軌道を聴覚情報を基に判断するための音響VR環境を構築した.この際,音源の採取に当たっては,競技状況を模擬した上で,守備者の位置にダミーヘッドマイクロホンを配置して取得した.本システムの訓練効果を強化指定を受けていない選手での訓練効果を調べた結果,ボールの通過方向・その際の自身からの距離の学習効果が確認された.
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2)主に晴眼者が行うスポーツにおける聴覚利用状況の検討と訓練のためのVR環境構築・評価:
まずは,野球およびバレーボールの2競技を取り上げて検討することとした.野球においては,前年度までに実施したアンケート結果を基に守備位置ごとの打球の音の違いについて主に計測・分析を実施した.さらに,打球音ごとの感じ方の違いについて調査を行い,特にフライ性の強い打球においては,1000 Hz以下の周波数帯域が有意に大きくなる点を示した.バレーボールにおいては,まず競技中の聴覚情報の利用について晴眼の経験者にアンケート調査を実施した.この結果,特に味方のレセプション(サーブレシーブ)およびディグ(スパイクレシーブ)の際に,経験者がより聴覚情報を利用する点が明らかになった.その上で,対人レシーブの場合,複数人での練習の際についての聴覚情報の利用について調査した.結果より,同時に競技を行う人数が多いケースほど聴覚情報が重要になる可能性が示唆された.
1)視覚障害スポーツを楽しむ・訓練するためのVR環境構築・評価:
まずはゴールボール競技を取り上げ,本競技において強化指定を受けている選手・そうでない選手に競技中の聴覚情報利用について調査を行った.その上で,強化指定を受けている選手の方が,よりボールの軌道予測に聴覚情報を用いている一方で,そうでない選手は味方の位置などの把握の際に聴覚情報を用いると報告した.この結果を踏まえ,ゴールボールの競技力向上のために,様々なボール軌道を聴覚情報を基に判断するための音響VR環境を構築した.この際,音源の採取に当たっては,競技状況を模擬した上で,守備者の位置にダミーヘッドマイクロホンを配置して取得した.本システムの訓練効果を強化指定を受けていない選手での訓練効果を調べた結果,ボールの通過方向・その際の自身からの距離の学習効果が確認された.
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2)主に晴眼者が行うスポーツにおける聴覚利用状況の検討と訓練のためのVR環境構築・評価:
まずは,野球およびバレーボールの2競技を取り上げて検討することとした.野球においては,前年度までに実施したアンケート結果を基に守備位置ごとの打球の音の違いについて主に計測・分析を実施した.さらに,打球音ごとの感じ方の違いについて調査を行い,特にフライ性の強い打球においては,1000 Hz以下の周波数帯域が有意に大きくなる点を示した.バレーボールにおいては,まず競技中の聴覚情報の利用について晴眼の経験者にアンケート調査を実施した.この結果,特に味方のレセプション(サーブレシーブ)およびディグ(スパイクレシーブ)の際に,経験者がより聴覚情報を利用する点が明らかになった.その上で,対人レシーブの場合,複数人での練習の際についての聴覚情報の利用について調査した.結果より,同時に競技を行う人数が多いケースほど聴覚情報が重要になる可能性が示唆された.
- ID情報
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- 課題番号 : 21K18485
- 体系的課題番号 : JP21K18485
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
1-
音響技術 51(1) 36-41 2022年3月 招待有り
MISC
1-
音響技術 (197) 42-46 2022年3月 招待有り筆頭著者