共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年6月 - 2021年3月

日台中比較による児童・生徒の資質・能力を高める科学技術教育カリキュラムの再構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
18K18676
体系的課題番号
JP18K18676
配分額
(総額)
6,240,000円
(直接経費)
4,800,000円
(間接経費)
1,440,000円

台湾や中国大陸沿岸部は、国際調査で日本とともに科学的リテラシーが高く、さらに科学技術に対する興味関心は日本よりかなり高い傾向がみられる。日本の科学技術教育の在り方を再検討する際に、台湾や中国大陸の科学技術教育の実態を明らかにすることは大変重要である。
台湾の小中高の科学技術教育のカリキュラム作成等にかかわった教授5人と2001年に中学校の科学と技術を合科し、2019年に再び分離する経緯について議論し、科学と技術を合科することの長所と短所を推測した。
北京と上海では、次の情報を得た。浙江省の中学校では日本に似た総合科学カリキュラムを実施している。一方、その他の省の中学校では物理・化学・生物の個別の免許を持った教師が対応する科目を教え、地学分野の天文・気象・地質はすべて人文地理と一緒に地理の科目として教えるカリキュラムを採用している。また、技術分野は中学校にない代わりに、普通高校の必修科目となっている。そして、山東省では地方の教育実態を視察した。その結果、教員や子供たちの能力形成において日本の中学校の理科として総合した科目による科学教育と中国の物理・科学・生物の独立した科目による科学教育の長所や短所を推測した。
そして、上記の推測を検証するため、様々な教員養成制度、入試制度、カリキュラムのもとで、子供たちの資質・能力がどのように育成されているかを調べる方法について検討を行った。子供たちのものづくりに対する興味関心についてこれまで欧米や日本で調べてきた調査と比較できるような調査問題を各国の実情にも配慮して作成した。また、すべての諸能力の分析は時間的に不可能なため、社会で大きなイノベーションを起こした人材を育成してきたSTEM教育やSTEAM教育において大変重要とされる空間能力を中心に取り上げて調査問題を作成した。さらに、国内外で小中学生への質問紙調査実施に向けて準備を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K18676
ID情報
  • 課題番号 : 18K18676
  • 体系的課題番号 : JP18K18676