2016年5月
各種澱粉粒の電界放出形走査顕微鏡による観察(その1)雑穀澱粉について
応用糖質科学
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- 巻
- 6
- 号
- 1
- 開始ページ
- 54
- 終了ページ
- 62
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本応用糖質科学会
高分解能・高倍率下での観察が可能な電界放出形走査電子顕微鏡(FE-SEM)を用い,低加速電圧(2kV)で雑穀(キノア,アマランス,タカキビ,モチキビ,モチアワ,ハトムギ,黒米)の割面の澱粉の状態を観察し以下の結果が得られた.これまでキノアやアマランスの澱粉粒は,低倍率下では丸い形をした滑らかな粒であると観察していたが,10,000倍以上で観察すると紐の塊が重なりあったように粒の表面には複雑な凹凸が見られた.さらにアマランス澱粉粒には球形だけでなく,多角形の粒も観察された.タカキビ,モチキビ,モチアワならびにハトムギの澱粉粒の内部に直径20〜110nmの無数の突起を観察した.さらにタカキビやハトムギ澱粉粒の割面に無数の突起が粒の外側に向かって放射線状に連なっている様子が観察された.黒米の澱粉粒に2〜6個の粒が凝集した複粒が観察された.また,黒米の澱粉粒を観察中に表面の一部が剥がれて,澱粉粒の螺旋状の内部構造が観察され,この構造とよく似た像が,モチキビの割面にも見られた.
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/110010048536
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12509099
- URL
- http://id.ndl.go.jp/bib/027185010
- ID情報
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- ISSN : 2185-6427
- CiNii Articles ID : 110010048536
- CiNii Books ID : AA12509099