1991年
ナトリウム,カリウム,カルシウム,リン,マグネシウム,亜鉛の摂取量と糞中,尿中排せつ量または血清中濃度との関係について
栄養学雑誌
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- 巻
- 49
- 号
- 1
- 開始ページ
- 35
- 終了ページ
- 44
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.5264/eiyogakuzashi.49.35
- 出版者・発行元
- The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
健康な20歳代男子5人を被験者として, 連続3日間, ナトリウム (Na), カリウム (K), カルシウム (Ca), リン (P), マグネシウム (Mg), 亜鉛 (Zn) の出納実験を行った。この結果に基づいて, 摂取量と糞中, 尿中排泄量または血清中濃度との相関を解析した。<br>1) 出納実験より, Na, K, Pは摂取量の大部分が尿中へ排泄されていた。摂取量に対する尿中への排泄率はNaが85%と最も高く, Pが84%, Kが74%であった。逆にCa, Mg, Znは糞中へ排泄される割合が高く, 尿中への排泄率はCaが38%, Mgは25%と低かった。 Znのそれは7.1%であった。<br>2) 摂取量と糞中排泄量との相関を検討してみると, Kのみが統計学的に有意の正相関を示した。<br>3) 摂取量と尿中排泄量との間には, Na (r=0.974) とK (r=0.891) が統計学的に有意な正相関を示した。<br>4) 各ミネラルの摂取量と血清中濃度との間には, 統計学的に有意な相関関係が認められなかった。<br>5) Na, K, Ca, P, Mg, Znの尿中, 糞中の量, 血清中濃度から各ミネラル摂取量を推定するには, 尿中クロール排泄量からの方法がよく知られている。今回の実験では, これをNa, Kの24時間尿中排泄量から求める方法の有用についても示した。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.5264/eiyogakuzashi.49.35
- ISSN : 0021-5147
- CiNii Articles ID : 130003448222