共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

がん終末期における倦怠感治療の標準化へ向けた研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
18H03023
体系的課題番号
JP18H03023
配分額
(総額)
13,260,000円
(直接経費)
10,200,000円
(間接経費)
3,060,000円

倦怠感はがん終末期患者のほとんどに見られるが、治療の標準化はされていない。本研究では、その標準化を目指して3つの課題に順次取り組む。
まず課題1では、ステロイドの倦怠感治療への有効性を検証する目的で、多施設共同プラセボ対照二重盲検ランダム化臨床試験を完遂する。倦怠感は「患者の主観的感覚」である(EAPC, 2008)ので、有効性評価には、より厳密な研究デザインを採用する必要があった。この試験結果を受けて、次の課題2では、がん終末期の倦怠感治療に関して収集しえた全ての研究報告の結果をアウトカムごと、研究デザインごとに評価してまとめる倦怠感治療のエビデンス総体(body of evidence)を疫学・統計学の観点から検討する。最後の課題3で、検討したがん終末期の倦怠感治療に関するエビデンスの確実性を協議して、診療ガイドラインの推奨へ資する提言をする。本研究は、エビデンスを「つくる」から、実臨床に「つたえる」までをも視野に入れている。
初年度(2018年度)の実績は、課題1.臨床試験「進行がん患者に対するステロイド投与の倦怠感とQOLへの影響に関する多施設共同プラセボ対照二重盲検ランダム化臨床試験」(UMIN000011913)の症例登録を終了した。対象は、進行がんで倦怠感があるPS2・3の終末期患者で、本人と家族の研究参加同意を文書で得られた者である。目標症例数には至らなかったが、年度当初の計画通りに登録を終了することとした。課題2.の準備として、倦怠感治療のエビデンス総体(body of evidence)を疫学・統計学の観点から検討するメンバー候補者の検討に入った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H03023
ID情報
  • 課題番号 : 18H03023
  • 体系的課題番号 : JP18H03023