2019年4月 - 2022年3月
メチルキサンチン類の摂取が社会心理学的ストレスに及ぼす影響
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
最近の基礎研究や疫学調査の結果から、食品中のメチルキサンチン類が脳機能に対し有益な効果をもたらす可能性が示されているが、メチルキサンチン類の中でも、カフェインに次いで頻繁に摂取されているテオブロミンの作用に関するデータは、相対的に乏しい。カフェインを含む食品の原料として、茶やコーヒー、カカオ、マテ茶、ガラナなどが挙げられるが、これらの植物にはテオブロミンも含まれている場合があり、カフェインを含む食品の効果にはテオブロミンの作用が内包されている可能性がある。したがって、上述の食品原料を摂取した際の効果の正体を明らかにするためにも、テオブロミン単独の作用に関するデータを補うことが重要である。
テオブロミンはアデノシン受容体を介した即時的な精神活性が現れにくく、中枢神経系に対しては実質的に効果がないとみなされてきた。しかし、カフェインに加えてテオブロミンを豊富に含むカカオやマテ茶を用いた動物実験からは、テオブロミンが特異的な精神活性を持ち、カフェインとは異なる作用を有することが示唆されている。
本研究では、カフェインとテオブロミン、各々の精神活性についてin vivoで比較し、テオブロミンに特異的な作用を明らかにする。ヒトを対象とした試験では、中枢神経系での関連分子の変化を詳細に調べることは困難であるため、適切な社会心理学的ストレスモデル動物を用いて、テオブロミンの投与による効果をカフェインと比較する。この結果から、テオブロミン特有のストレス応答に対する作用を明らかにする。
テオブロミンはアデノシン受容体を介した即時的な精神活性が現れにくく、中枢神経系に対しては実質的に効果がないとみなされてきた。しかし、カフェインに加えてテオブロミンを豊富に含むカカオやマテ茶を用いた動物実験からは、テオブロミンが特異的な精神活性を持ち、カフェインとは異なる作用を有することが示唆されている。
本研究では、カフェインとテオブロミン、各々の精神活性についてin vivoで比較し、テオブロミンに特異的な作用を明らかにする。ヒトを対象とした試験では、中枢神経系での関連分子の変化を詳細に調べることは困難であるため、適切な社会心理学的ストレスモデル動物を用いて、テオブロミンの投与による効果をカフェインと比較する。この結果から、テオブロミン特有のストレス応答に対する作用を明らかにする。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K11757
- 体系的課題番号 : JP19K11757