共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年6月 - 2020年3月

内視鏡に実装するための誘電エラストマーアクチュエータによる生体内音源デバイス

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
17K18858
体系的課題番号
JP17K18858
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
6,370,000円
(直接経費)
4,900,000円
(間接経費)
1,470,000円

生体組織の病変を早期に発見するために,生体組織を外部から加振し,その際の応答を核磁気共鳴画像法 (Magnetic Resonance Imaging: MRI) により,生体組織に伝播する波動を可視化し,その弾性率を評価する方法として,Magnetic Resonance Elastgraphy (MRE) が検討されている.しかし,広範囲な弾性値を持つ様々な生体組織に対応するためには,十数Hz~数十kHzまでの広帯域な周波数成分を含む入力が必要であるが,加振器のような接触式デバイスでは非常に軟らかい生体組織に対して広帯域な周波数成分を含む入力を作用させることができない.所望の音響放射パターン(指向性)に単一デバイスで制御できる,直径数mmの大きさの誘電エラストマーアクチュエータ (Dielectric Elastomer Actuator: DEA) を音源デバイスとして,内視鏡に実装し,生体組織を内部から点または面で加振できれば,生体組織の可視化における時空間分解能が向上し,病変の早期発見に大きく寄与することから,MREのような検査技術を革新的に発展させることができる.本研究では,生体組織を内部から非接触非破壊で加振するための音源デバイスとして,一体成形された自由曲面DEAを実現することで,所望の音響放射パターンに単一デバイスで制御する.
平成30年度には,DEAの高効率化を実現するために,最適な柔軟電極の生成方法を検討した.これにより,同じ駆動電圧で従来よりも大きな変位量を実現できた.また,DEAを空気圧で膨らませ風船状に成形することで,風船型球面DEAを実現した.さらに,応用関連研究としてDEAを用いた変形可能なモーターを実現した.これらは国際的な研究論文雑誌でオープンアクセスとして公表された.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K18858
ID情報
  • 課題番号 : 17K18858
  • 体系的課題番号 : JP17K18858