2018年4月 - 2022年3月
原発被災市町村復興の担い手となる壮年期男性への生活と健康に関する支援方法の構築
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本年度は、原発災害により被災し長期の避難生活を送る壮年期男性(以下、被災群)と被災していない壮年期男性(以下、非被災群)の睡眠とストレスを比較することを目的に、非被災群10名の睡眠とストレスに関するデータ収集を行い、その結果を分析した。
客観的睡眠状態はActigraphを、主観的睡眠状態はピッツバーグ睡眠質問票(以下,PSQI)を用いてデータ収集を行った。Actigrapでは、Sleep Minutes(睡眠時間),Sleep Efficiency(睡眠効率),Sleep Latency(入眠潜時),Wake after Sleep Onset(中途覚醒時間)の測定を行った。
主観的ストレス状態は精神健康調査票(以下,GHQ28)を,客観的ストレス状態は唾液ストレスバイオマーカー(α-Amylase,Cortisol,Chromogranin A, s-IgA)を用いてデータ収集を行った。
今回収集した非被災群のデータを、以前に収集した被災群のデータ(仮設住宅居住時及び復興住宅居住時)と比較するためにMann-Whitney の U検定を用いて分析した(p<0.05)。
その結果、非被災群と復興住宅居住時の被災群では、睡眠とストレスに有意差は認められなかった。一方で、非被災群と仮設住宅居住時の被災群では、PSQI総得点(p=0.039)及びPSQI下位尺度睡眠時間(p=0.006)及びSleep Latency(p=0.034)において有意差が認められた。
これらのことから、原発災害により長期の避難生活を送る壮年期男性の仮設住宅居住時の睡眠は被災し避難していない一般の壮年期男性と比較して、有意に悪いことが明らかになった。
客観的睡眠状態はActigraphを、主観的睡眠状態はピッツバーグ睡眠質問票(以下,PSQI)を用いてデータ収集を行った。Actigrapでは、Sleep Minutes(睡眠時間),Sleep Efficiency(睡眠効率),Sleep Latency(入眠潜時),Wake after Sleep Onset(中途覚醒時間)の測定を行った。
主観的ストレス状態は精神健康調査票(以下,GHQ28)を,客観的ストレス状態は唾液ストレスバイオマーカー(α-Amylase,Cortisol,Chromogranin A, s-IgA)を用いてデータ収集を行った。
今回収集した非被災群のデータを、以前に収集した被災群のデータ(仮設住宅居住時及び復興住宅居住時)と比較するためにMann-Whitney の U検定を用いて分析した(p<0.05)。
その結果、非被災群と復興住宅居住時の被災群では、睡眠とストレスに有意差は認められなかった。一方で、非被災群と仮設住宅居住時の被災群では、PSQI総得点(p=0.039)及びPSQI下位尺度睡眠時間(p=0.006)及びSleep Latency(p=0.034)において有意差が認められた。
これらのことから、原発災害により長期の避難生活を送る壮年期男性の仮設住宅居住時の睡眠は被災し避難していない一般の壮年期男性と比較して、有意に悪いことが明らかになった。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K02058
- 体系的課題番号 : JP18K02058
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