基本情報

所属
基礎生物学研究所 所長
京都大学 名誉教授
学位
理学博士(1985年3月 京都大学)

J-GLOBAL ID
200901011465106484
researchmap会員ID
5000099351

東京の高校生の時に再生の研究でめしを食おうと決意し、上洛。京都大学理学部の岡田節人研究室に大学1回生の時から出入りするようになり、イモリやゼノパスやマウスの飼育を担当。1975年当時は、岡田節人教授、江口吾朗助教授、安田國雄・竹市雅俊助手という豪華メンバー。課題研究(卒研)は再生とは違うことをやろうという文化があり、竹市さんとTC/TE/LTE処理した細胞を用いて細胞接着の特性を学ぶ。大学院進学後は、レンズへの分化転換の分子メカニズムを知るために、クリスタリン遺伝子のクローニング・解析を当時岡田研の助手だった安田國雄・近藤寿人両氏に手ほどきを受ける。1979年の修士1年の時に制限酵素の精製から分子生物学的研究を始めた。1983年、基礎生物学研究所の形態形成部門の教授に就任した江口吾朗研究室で博士3年の時に助手として採用される。江口研でもレンズ再生をメイン・テーマとして遺伝子レベルの解析に取り組む。この間、共同研究で種々の遺伝子クローニングに従事(藤沢研のニューロピリンのクローニングもその一つ)。1991年、新設の姫路工業大学の理学部に、当時江口研の助教授だった渡辺憲二氏と移籍(渡邊憲二教授・阿形清和助教授)、プラナリアの再生研究を開始。プラナリアの再生研究の分子・細胞レベルでの解析を展開し、1998年から1999年に次々と論文を出版し、プラナリア研究をメジャーへと引き上げていく。また、岩波書店から発刊した絵本『切っても切ってもプラナリア』も子供たちに大人気となる。それらの成果を受け、2000年に岡山大学理学部生物学教室の教授に就任。また、2000年にミレニアムプロジェクトとして立ち上げられた理研CDBのグループディレクターにアサインされ、岡山大学と兼任となる。2002年に理研CDBの建物ができたことに合わせて専任となる。理研CDBでは大学にはない新しいシステムつくりに貢献。研究としては、プラナリアでnou-darake遺伝子の発見が有名。2005年、古巣の京大・生物物理学教室の教授へ就任。今度は、理研では出来なかったことをやろうと、グローバルCOE『進化と多様性研究の拠点形成-ゲノムから生態まで』の拠点リーダーとなり、屋久島フィールド実習とゲノム科学実習をカップルさせたユニークなカリキュラムを立ち上げる。この頃、日本動物学会会長、日本発生生物学会の会長に指名されるとともに、新学術領域研究の領域代表者にもなり、科学コミュニティーへの貢献大となる。京大時代に、①プラナリアの再生原理を理解することで再生できないプラナリアをRNAiで再生できるようにしNatureの他NewYorkTimes誌でも取り上げられ、②イモリで関節再生の新たな原理を発見したことで関節を再生できないと言われていたカエルで関節の再生を惹起することに成功。また、③グローバルCOEで始めた暗黒ショウジョウバエのゲノム解析の論文では31万回のアクセスという驚異的な数をたたき出した。しかし、同じところに10年は居ないというポリシーのもと、2016年に学習院大学の生命科学科へ異動。関東に新たな風を吹き込むことになる。さらには、2019年に基礎生物学研究所の所長へと指名され、たった4年でなつかしの東京を去ることとなり、次男の生まれた岡崎へ戻ることになる。第21期の日本分子生物学会の会長に選任されたことで、3つの学会の会長を務めるとともに、国立大学・公立大学・私立大学・理研・国立研究所で研究・教鞭をとるという稀有な体験をする。2023年9月のウィーンで開催された第1回の国際再生生物学会でで国際再生生物学賞を授与される。また、2023年11月に文化功労者としての顕彰を受ける。


研究キーワード

  5

学歴

  2

主要な論文

  248

MISC

  402

書籍等出版物

  12

共同研究・競争的資金等の研究課題

  45