2014年3月
精神科看護者が体験する倫理的問題の頻度と関連因子の検討
東京女子医科大学看護学会誌
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- 巻
- 9
- 号
- 1
- 開始ページ
- 21
- 終了ページ
- 29
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 東京女子医科大学看護学会
本研究の目的は、日本の精神科病院において、看護者が体験する倫理的問題の頻度と対象者の基本属性、および勤務する施設・病棟の特徴との関連を明らかにすることである。「精神科看護者が体験する倫理的問題の頻度」の質問紙を作成し、国公立対民間の比例層化無作為法により抽出された28の精神科病院に勤務する996名の看護者を対象として調査を実施した。879の有効回答をもとに、「倫理的問題を体験する頻度」と他の因子との関連を検討した結果、救急・急性・強制的、混合的、閉鎖的な医療現場で倫理的問題を体験する頻度が有意に高かった。病床数では、「301から400床」の中規模精神科病院で、入院料では、「6:1以上」(2005年度診療報酬上表記)のマンパワーの病院で倫理的問題を体験する頻度が高かった。さらに准看護師より看護師の方が、准看護師養成課程卒業者に対して他のすべての教育課程卒業者の方が倫理的問題を体験する頻度が有意に高かった。以上により、精神科看護師が体験する倫理的問題の頻度に関連する因子が明らかにされたとともに、倫理的感受性に対する教育の影響が示唆された。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1880-7003
- 医中誌Web ID : 2014240684
- CiNii Articles ID : 120005423990
- CiNii Books ID : AA12136821