2008年4月15日
栽培ヒエとイタリアンライグラスを組み合わせた水田放牧草地の植生と乾物生産量
日本草地学会誌
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- 巻
- 54
- 号
- 1
- 開始ページ
- 7
- 終了ページ
- 11
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.14941/grass.54.7
- 出版者・発行元
- 日本草地学会
近年普及してきた水田放牧草地では永年生牧草の定着が悪いことが知られている。そこで北関東の水田放牧草地において,寒地型イネ科牧草4種を播種した永年生牧草区の植生と乾物生産量を,1年生牧草の栽培ヒエ(5月播種)とイタリアンライグラス(9月播種)を組み合わせる1年生牧草区の場合と比較した。両区には水田雑草も多くみられたが,1年生牧草区では,夏季に栽培ヒエ,春・秋季にイタリアンライグラスが優占し,その拡張積算優占度は永年生牧草区の播種牧草よりも高い値を示した。永年生牧草区の乾物生産速度は6月以降低く推移したが,1年生牧草区では夏季でも栽培ヒエにより高く維持された。両区の年間放牧圧に大きな差はないにもかかわらず,1年生牧草区の年間の生産量や被食量は,永年生牧草区の1.7倍に達した。このことから,水田を放牧草地として造成する場合,栽培ヒエやイタリアンライグラス等の耐湿性を有する1年生牧草を季節により組み合わせて放牧利用することにより,永年生牧草で造成する場合と比べて高い草地生産性が得られる可能性が示された。
- リンク情報
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- DOI
- https://doi.org/10.14941/grass.54.7
- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/110006664567
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00194108
- ID情報
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- DOI : 10.14941/grass.54.7
- ISSN : 0447-5933
- CiNii Articles ID : 110006664567
- CiNii Books ID : AN00194108
- identifiers.cinii_nr_id : 9000005479385