2016年2月1日
スギポット大苗植栽後1年間の主軸の傾きと活着に対する支柱の効果
日本森林学会誌
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- 巻
- 98
- 号
- 1
- 開始ページ
- 20‐25(J‐STAGE)
- 終了ページ
- 25
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.4005/jjfs.98.20
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
160cmを超えるスギポット大苗を無支柱と支柱あり(1本支柱・3本支柱)で植栽し,1年間の主軸の傾きの推移と活着率を比較した。無支柱の場合,主軸の傾きは植栽から2カ月後に最大となり,樹高は主軸長よりも59cm短くなったが,1年後には70%の個体で30°以内に回復した。1本支柱と3本支柱の場合の主軸の傾きはわずかで,それぞれ83%と95%の個体が1年間を通して30°以内に維持された。無支柱の場合,形状比が大きくなると主軸の傾きが大きくなる傾向があり,形状比120を超えると半数以上の個体が一時的に60°より大きく傾いた。大きく傾いた個体の一部は周辺の雑草が絡まって起き上がれずに枯死したため,無支柱の場合の活着率は83%であったが,支柱ありの場合の活着率は93%以上だった。以上の結果から,支柱は大苗の傾きを抑制し活着率を向上させるために有効であった。一方で,無支柱で大苗が傾いても潜在的には傾きが回復する可能性がある。形状比の小さな大苗を使って主軸の傾きを抑制できれば,支柱は必ずしも必要でないといえる。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.4005/jjfs.98.20
- ISSN : 1349-8509
- J-Global ID : 201602226873848980
- CiNii Articles ID : 130005144299
- CiNii Books ID : AA12003078