1999年3月25日
森林管理主体と「公」に関する一試論 : 「公」の概念整理を中心として
東北森林科学会誌
- ,
- 巻
- 4
- 号
- 1
- 開始ページ
- 9
- 終了ページ
- 16
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.18982/tjfs.4.1_9
- 出版者・発行元
- 東北森林科学会
森林の管理放棄や荒廃が深刻化するなかで,今後の森林管理主体をどこに設定するかに関する議論が盛んになされている。そこで期待されているのが地方自治体や「共」である。本論文では,「公」の概念を整理することで,これら2主体の位置づけを明確にし,今後の森林管理主体をめぐる問題の所在を鮮明にした。それを整理すると,次の3点が指摘できる。(1) 現在「公」は新たな概念へと展開しつつある。すなわち,旧来のような「官」の独占領域ではなく,「民」によって担われる部分が生まれつつある。(2)新たな「公」を築くにあたり,「民」に身近でローカルな「官」としての地方自治体が,両者を結びつける重要な役割を担う可能性が高い。(3)今後の森林管理は「官」や「民」の連携によってなされるものと思われる。その際に重要となるのは,多様な主体間の役割分担や連携のあり方であり,〈公〉的領域をいかにデザインするかであるといえよう。
- リンク情報
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- DOI
- https://doi.org/10.18982/tjfs.4.1_9
- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/110009607170
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA11994239
- ID情報
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- DOI : 10.18982/tjfs.4.1_9
- ISSN : 1342-1336
- CiNii Articles ID : 110009607170
- CiNii Books ID : AA11994239
- identifiers.cinii_nr_id : 9000004550053