2016年
林業用苗木の生産をめぐる期待と問題の関係構造(論文)(特集 林業種苗生産の現状と課題(1))
林業経済
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- 巻
- 69
- 号
- 1
- 開始ページ
- 2
- 終了ページ
- 18
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.19013/rinrin.69.1_2
- 出版者・発行元
- 一般財団法人 林業経済研究所
近年の日本における林業用苗木の生産をめぐっては、①苗木の「量」と「質」の安定確保(人工林の主伐・再造林への対応、花粉症対策苗木の生産要請等)、②再造林の「低コスト化」への寄与(コンテナ苗活用による一貫作業システムの導入、苗木の効率的な生産・流通体制の確立)、③蓄積された多様な生業・知識・技術(在来知)としての苗木生産の維持という3 つの期待が存在した。北信越地方を主対象とした実地調査からは、これらの期待が個々に実際の苗木生産供給の方向性を規定している一方で、それぞれを効果的に結びつける枠組みは整っておらず、苗木の需給調整の機能不全、コンテナ苗・優良苗の生産コスト高、苗木生産者の減少による在来知の喪失加速といった問題が表面化し、結果として苗木供給のリスクが増大している現状が明らかとなった。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.19013/rinrin.69.1_2
- ISSN : 0388-8614
- eISSN : 2189-6801
- CiNii Articles ID : 130005246029
- CiNii Books ID : AN00251948
- identifiers.cinii_nr_id : 9000345230623
- CiNii Research ID : 1390282680002037888