超重核領域における核分裂が主要となる領域の分布
日本物理学会2019年秋季大会(素粒子,核物理,宇宙線・宇宙物理)
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- 開催年月日
- 2019年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 山形
- 国・地域
- 日本
超重核領域では軽い領域と異なり核分裂が多く観測され、また理論予想がされている。核分裂に関わる機構としては自発核分裂の他に中性子誘起核分裂や$\beta$崩壊遅延核分裂が挙げられ、これらは星の元素合成であるr過程元素合成におけるリサイクル機構に大きく関わっている。本講演では上記の3つの核分裂領域についてKTUY(小浦-橘-宇野-山田)質量模型を用いて計算を行い、超重核領域の崩壊過程とr過程元素合成過程の関連について議論する。今回は特に$\beta$崩壊遅延核分裂、中性子誘起核分裂の計算について、これまで発表代表者が計算した原子核の核図表上の領域を大きく拡張して実施し、その結果中性子数が228付近を超えた辺りで$\beta$崩壊遅延核分裂、中性子誘起核分裂両方とも有意に起こり、r過程において核分裂が最大この領域付近まで進み得るという予測を得た。