2019年2月
使用済燃料から選択的に沈殿分離したパラジウム中$^{107}$PdのレーザーアブレーションICP-MSによる定量
Analytical and Bioanalytical Chemistry
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 411
- 号
- 5
- 開始ページ
- 973
- 終了ページ
- 983
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1007/s00216-018-1527-3
使用済燃料中には複数のPd同位体が存在している。そのうち$^{107}$Pdは放射性であるため、使用済燃料中のPdを廃棄物処分もしくは資源として利用する場合、$^{107}$Pdの定量分析が不可欠となる。本研究では、$^{107}$Pdの分析を迅速化することを目的として、レーザーアブレーションICP-MS(LA-ICP-MS)による定量を試みた。LA-ICP-MSでは、沈殿分離したPdを固体のまま直接測定でき、従来の溶液測定において不可欠であった溶液化処理や希釈操作が不要となる。ここでは、使用済燃料中には存在せず天然にのみ存在する$^{102}$Pdを内標準として、$^{102}$Pdの添加量と$^{107}$Pd/$^{102}$Pd実測値から$^{107}$Pdを定量した。Pd沈殿は、遠心分離によってろ紙上に回収することで、均質で平滑なPd薄層を形成するため、アブレーションに適した形状となる。このため安定した$^{107}$Pd/$^{102}$Pdが得られ、従来の溶液測定における$^{107}$Pd定量結果と一致した。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.1007/s00216-018-1527-3
- ISSN : 1618-2642
- eISSN : 1618-2650
- Web of Science ID : WOS:000457362200002