共同研究・競争的資金等の研究課題

2007年 - 2017年

極低レイノルズ数での剥離渦構造の解明と火星飛行探査システムの揚力面設計への応用

科学研究費補助金  

資金種別
競争的資金

火星は地球に比べて重力は約38%であるが,大気密度は1/100程度しかなく,固定翼形式の飛行探査システムを実現するには,最小動力条件での飛行速度では速すぎるた
め,巡航時の優れた揚抗性能だけではなく,限りなく低速での滞留飛行を可能とする高揚力特性を併せ持つ揚力面の研究が必要である.
特に極低レイノルズ数での高迎角飛行において,翼前縁から出る剥離渦構造の解明と渦揚力効果を利用した揚力面設計への応用研究が鍵である.飛行レイノルズ数が
10**5オーダー以下では,翼周りの流れの振る舞いが変わり,空力特性が顕著に変化することが知られているが,アスペクト比等の主翼平面形の効果に言及したものは少な
い.
そこで,
(1)レイノルズ数10**6から10**4のオーダーに推移する時の主翼前縁からの剥離渦構造の変化の解明
(2)極低レイノルズ数における渦揚力効果を積極的に利用した揚力面形状の探求
を目的に研究を実施する.