共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2023年3月

中等教育における森林観測データを活用した探求モデルの開発と効果の検証

日本学術振興会  基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K02956
体系的課題番号
JP18K02956
配分額
(総額)
3,510,000円
(直接経費)
0円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

森林における生物多様性を深く理解する探究のモデルを開発するために、研究期間4年の最終年度(2021年度)は次の内容を実施した。1)モデルに使用する森林観測データの収集とデータベースの構築:針葉樹人工林について、分担者が所属する農学部の天竜フィールドで観測されたデータ(1958年に植栽された1557本のヒノキの成長を2017年まで観測したデータ)をモデル用に簡略化してデータベースを構築する作業を完了した。2)モデルの開発:構築したデータベースを使用して人工林を対象に樹木の成長と密度との関係を探究する内容と手法を考案し、学校教育で扱えるモデルの試案を開発した。3)モデルを使った学習の実践と効果の検証:針葉樹人工林のデータベースを使い、静岡大学附属浜松小中学校の児童・生徒、公立小中学校の児童・生徒、公立・私立の高校生が参加する講座を開催し、小学生、中学生、高校生がデータを解析して、長期的に観測されたデータから樹木の成長と密度との関係を探究する実践を行った。この実践により、小学生にはやや難易度が高いが、中学生と高校生については、構築したデータベースを使ったモデルを学校での探究に応用できる可能性が高いことを確認できた。このように、これまでに開発した里山の広葉樹二次林を対象としたモデルに加えて、針葉樹人工林を対象としたモデルの開発と効果検証を実施した。当初計画では、当該年度までに検証を終える計画であったが、COVID-19感染拡大を防止する社会的状況により児童・生徒を対象とした実践が予定どおりの規模で実施できなかったため、研究期間を2022年度まで延長して効果検証を継続する。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K02956
ID情報
  • 課題番号 : 18K02956
  • 体系的課題番号 : JP18K02956