2016年
リンゴ園地における施肥後の土壌環境の「見える化」とその評価
農業農村工学会論文集
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- 巻
- 303
- 号
- 3
- 開始ページ
- Ⅱ_95
- 終了ページ
- Ⅱ_102
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11408/jsidre.85.I_221
- 出版者・発行元
- 公益社団法人 農業農村工学会
多雪地帯のリンゴ園では,融雪浸透水による肥料成分の溶脱を懸念し春の施肥を推奨する傾向が高い.施肥効果の検証には,土壌溶液ECや土壌水分量,地温といった園地の土壌環境の把握のため,土壌センサの利用が有効である.本研究では,青森県北津軽郡鶴田町のリンゴ園を対象に6年間にわたって土壌センサとフィールドモニタリングシステム(FMS)を活用したモニタリングを行った.その結果,1)秋肥は積雪期間中,土壌中に保持され,比較的気温の高い日に融雪水の浸透に伴い移動することを確認した.雪が完全に消えた時期の土壌溶液ECは施肥前の状態に戻っていた.2)春肥は強い降水により急激な移動を示す場合と,降水量が少ない場合に地表付近に残留する場合があった.3)土壌センサの活用により施肥後の土壌環境変化が「見える化」され,施肥に関する農家の意志決定を支援することができた.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11408/jsidre.85.I_221
- ISSN : 1882-2789
- CiNii Articles ID : 130005434635
- CiNii Books ID : AA12240517