2018年1月
ヒト乳がん細胞の増殖と遺伝子発現に対する新規オリゴ糖MelNH2の効果
順天堂スポーツ健康科学研究
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- 巻
- 9
- 号
- 1
- 開始ページ
- 1
- 終了ページ
- 10
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 順天堂大学
トリプルネガティブ乳癌は、他の乳癌に有効な薬剤(抗エストロゲン製剤や抗HER2薬剤)が無効なため、一般的に予後は悪い。機能性単糖類の一つであるD-Glucosamine(GlcNH2)は様々な薬理活性を有するとされており、近年では抗腫瘍活性に関する多くの報告がなされている。当研究所で合成された新規オリゴ糖MelNH2(Galα1-6GlcNH2)も強力な抗腫瘍活性を有し、GlcNH2よりも強くヒト白血病細胞の増殖を阻害する一方で、正常細胞に対する増殖阻害作用は認めないことから、抗癌剤としての臨床応用が期待される。今回、ヒトトリプルネガティブ乳癌モデル細胞(MDA-MB-231細胞)を用いてMelNH2の増殖阻害効果と、その作用機序について検討した。結果、2.5mM〜10mMのMelNH2は濃度依存的にMDA-MB-231細胞の増殖を抑制し、その効果はGlcNH2よりも有意に高かった。作用機序解析を目的としたDNAマイクロアレイ法によるmRNA発現の検討、および二次元電気泳動法とLC-MS/MS法によるタンパク質発現の検討の結果、MelNH2によって発現調節を受ける遺伝子・タンパク質が複数同定された。
- ID情報
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- ISSN : 1884-3808
- 医中誌Web ID : 2018156902