2018年4月 - 2021年3月
ヒトES細胞を用いた水平性骨欠損に対する新規3次元骨再生医療技術の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本年度はマウスを用いて抜歯窩へ移植を行い、ES細胞由来間葉系幹細胞による骨化を確認するためのモデル構築を行った。免疫不全症マウスの皮下に前実験として背部皮下にマウス頭蓋由来未分化骨芽細胞を移植した実験では異種移植となるため、細胞が急襲を受け短期間に十分な骨組織の形成が観察されなかった。そのためマウス頭蓋由来未分化骨芽細胞を採取し、細胞を採取したマウスと同系統のマウスに対して同種移植することが観察された。このデーターを基にして十分量の骨組織が観察できるポリ乳酸による3次元的な骨再生が可能な骨量を確保できる足場材の性状と形態の検討を行った。最終的なヒト顎骨の水平性骨欠損の回復のためには少なくとも高さが1mm以上必要である。また形成した骨組織の遺伝子発現に関してはtotal RNAを回収し、リアルタイムPCR法による検討を行った。その結果、I型コラーゲンなどを含む骨関連遺伝子群の発現が確認されたことから、骨様構造物は成熟した骨組織であることが判明した。また得られた骨組織の中に含む生細胞のみを脱細胞化剤によって骨マトリックスのみにする脱細胞化の前実験を行った。組織切片を作成し内部構造を確認する。また将来的な大型動物である家畜ブタを用いた骨欠損作成のため、再生限界以下の形態を確定るするため、廃用家畜ブタの顎骨を採取し、形態学的な特徴を観察するため、マイクロCTによる組織解析を行った。観察の結果、下顎小臼歯部前方に埋植することが有効であることがわかった。
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- 課題番号 : 18K09592
- 体系的課題番号 : JP18K09592