共同研究・競争的資金等の研究課題

2004年 - 2004年

Src及びCblファミリーによるチロシンキナーゼシグナルの正負の制御と脳高次機能

文部科学省  科学研究費補助金(特定領域研究)  特定領域研究

課題番号
16015233
体系的課題番号
JP16015233
資金種別
競争的資金

チロシンリン酸化反応が脳機能に果たす役割を調べるために、Src型キナーゼ・PTPMEG及びCblファミリーに着目して、以下の実験を進めた。(1)Src/Fynの記憶シグナルにおける標的基質として、NMDA受容体チロシンリン酸化の解析を進めた。NR2BY1472F改変マウスの主に扁桃体機能を解析し、昨年度までにこの変異マウスが示す扁桃体LTPの減弱及びauditory fear conditioningでの成績低下を示すことを明らかにしている。今年度は免疫電顕実験により、野生型マウスではNMDA受容体NR1及びNR2Bともシナプスの中央に局在するが、変異マウスでは両者とも"perisynaptic"領域に局在することを見出した。また変異マウスのNMDA受容体は細胞内への取り込みが低減していた。これらの結果からNR2B Y1472のリン酸化はNMDA受容体の局在・取り込みを制御することで、可塑性に寄与すると考えている。この変異マウスにおける遺伝子発現をDNAチップにより解析すると共に、NR2A及びNR2Bの他のチロシンリン酸化残基を標的とした遺伝子改変マウスの樹立を進めている。(2)NMDA受容体及びGluRδ2に結合するチロシンホスファターゼPTPMEGの解析を進めた。PTPMEG欠損マウスはrotarod試験で成績の低下を示し、現在欠損マウスの小脳機能を中心に調べている。(3...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/16015233
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16015233
ID情報
  • 課題番号 : 16015233
  • 体系的課題番号 : JP16015233