2004年 - 2005年
欠損マウスを用いたチロシンキナーゼ抑制分子Cblファミリーの神経系での機能解析
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(C)) 基盤研究(C)
活性化したチロシンキナーゼ及びチロシンリン酸化基質をユビキチン化・分解することにより、チロシンキナーゼシグナルを抑制する分子Cblファミリーの神経系における機能解析を、欠損マウスの解析を中心に進めた。Cbl単独及びCbl-b単独欠損マウスについて、組織学的解析また各マーカー分子の発現の検討などを進めた。Cbl-b欠損マウスについては、C57BL/6に高度にバッククロスしたマウス群を用いて、行動解析を行った。また嗅球・大脳皮質でCreを発現するトランスジェニックマウスを用いた条件型Cbl/Cbl-b二重欠損マウスの樹立も行い、発生・発達段階での異常を検討した。この二重欠損マウスにおいては、野生型・Cbl単独欠損及びCbl-b単独欠損マウスに比較して、脳内チロシンリン酸化状態が変動していることを見出した。このことは神経系においてCblとCbl-bとの間に機能相補性があることを示していた。現在、別のCreトランスジェニックマウスを入手して、異なる細胞種における条件型Cbl/Cbl-b二重欠損マウスを作製している。分子レベルではCblの脳における標的分子を検討した。まず、脳層構造の構築に重要なmDab1がCblによりユビキチン化されることを再構成系で明らかにした。実際、チロシンリン酸化されたmDab1はユビキチンープロテアソーム系により分解された。さらに、Cbl/Cbl-bが神経系で...
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- 課題番号 : 16500237
- 体系的課題番号 : JP16500237