論文

査読有り
2021年3月

中小規模病院の看護師を対象とした教育用電子カルテシステムを用いたデータ処理研修の自己評価に基づく教育効果

医療職の能力開発
  • 高見 美樹
  • ,
  • 西海 英子
  • ,
  • 中西 永子
  • ,
  • 酒井 喜久子
  • ,
  • 石垣 恭子

8
1
開始ページ
18
終了ページ
26
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本医療教授システム学会

電子カルテシステムの導入率は上昇傾向にあると報告されている。看護師は最善のケアの提供を目的に、看護研究を継続教育の一環として取り組んでおり、電子カルテシステムに入力されている看護に関するデータ活用に向けて、看護師にもデータ収集や処理に関する知識が必要になっている。そこで本研究では、データ処理研修における教育効果および、データ処理研修に教育用電子カルテを用いた効果を明らかにすることを目的とした。調査対象者は、電子カルテシステムが導入された400床未満の2病院に勤務する看護研究の指導者となりうる看護師で、所属病院の看護師長等により人選された者である。データ処理研修では教育用電子カルテを用いた効果を明らかにするために、2つのうち1病院で、教育用電子カルテを用いた演習を実施した。研修受講者数は62名、教育用電子カルテを使用した演習を受講した群20名、教育用電子カルテを使用しない演習を受講した群42名であった。研修終了後、受講前後の理解度を比較した結果では受講後の平均点が有意に高く、教育用電子カルテを使用した演習の有無による受講前後の理解度を比較した結果では、教育用電子カルテを使用した演習を受講した群の平均点が有意に高かった。これらの結果から、データ処理研修の教育効果および、教育用電子カルテを用いた演習が研修内容の理解を促す効果が示唆された。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 2434-1029
  • 医中誌Web ID : 2021192179

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