論文

査読有り
1986年

アカマツ仮道管一次壁におけるセルロ−スミクロフィブリル構造の電顕観察

京都大学農学部演習林報告
  • 大塚祐二
  • ,
  • 杉山淳司
  • ,
  • 原田浩
  • ,
  • 佐伯浩

58
58
開始ページ
225
終了ページ
231
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
京都大学農学部附属演習林

一次壁形成中の新生木部細胞を用いて, 一次壁のセルロースミクロフィブリルの構造をシャドウイング法, 負染色法, 回折コントラスト法ならびに電子線回折法によりTEM観察した。形成段階にある一次壁は, アモルファス状の非セルロース性物質を多く含んでいた。この物質を除去するため2 - 3の化学処理を試みたところ, 3%HCl (80℃, 1h) 処理により最も効果的にセルロースミクロフィブリルを露出させることができた。観察されたミクロフィブリルはかなり通直で, その幅は4 - 5nmであった。また一次壁の電子線回折像は, 二次壁で得られるような典型的なセルロース I のパターンではなく, 非常に散漫な回折像であった。以上より, 一次壁のセルロースミクロフィブリルは二次壁のそれより幾分大きな4 - 5nmの幅をもつこと, さらに結晶性が悪いこと, が推定された。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120005516033
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00061068
URL
http://hdl.handle.net/2433/191848
ID情報
  • ISSN : 0368-511X
  • CiNii Articles ID : 120005516033
  • CiNii Books ID : AN00061068

エクスポート
BibTeX RIS