共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年8月 - 2020年3月

農業副産物を有効活用した環境親和性を有する多孔質緑化基盤材の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 研究活動スタート支援  研究活動スタート支援

課題番号
19K21162
体系的課題番号
JP19K21162
配分額
(総額)
2,990,000円
(直接経費)
2,300,000円
(間接経費)
690,000円

近年,グリーンインフラの概念が普及するにしたがって,植物の生育状況だけではなく,基盤の安定性や環境親和性を含めて総合的に緑地環境を評価する必要性が指摘されている。本研究では,農業副産物である「もみ殻」や「稲わら」を活用し,多孔質構造を有する新たな環境親和型材料を提案するとともに,AE(Acoustic Emission)法を用いた植物の生理反応の評価手法を構築することを目的とする。
2018年度においては,AE法を用いて植物起源弾性波の検出に基づく植物生理状態(水ストレス状態)の非破壊計測法の開発を進めた。この水ストレス条件下における植物生理の計測や評価法の確立はより効率的な緑地環境の創出に資するものと考えられる。AE計測による植物の水ストレス評価を実用化するためには,検出波の種類を適切に判別し,気泡運動起源である突発型AEのみを抽出する必要がある。従来突発型AEの抽出には主にハイパス処理が用いられているが,より精度を向上させる必要性が指摘されている。本研究では,ウェーブレット変換による特徴量および気泡運動方程式であるレーリー・プレセット方程式による推定周波数を用いて,検出波の判別を試みた。検討の結果,これらのパラメータを用いることで,検出波を少なくとも4種類に判別でき,突発型AEとその他の検出波を明確に判別できることが明らかになった。なお,本研究課題に関する関連業績は論文11件および口頭発表7件を公表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K21162
ID情報
  • 課題番号 : 19K21162
  • 体系的課題番号 : JP19K21162