2016年5月 - 2021年3月
原子間力顕微鏡を用いた絶縁体表面でのナノ構造体構築と気体反応メカニズム解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(S)
本研究では、原子間力顕微鏡を駆使して、まず、絶縁性のアルミナAl2O3(0001)表面上に構築されたパラジウムPdのナノ構造体への一酸化炭素CO分子の吸着現象を検討した。その結果、CO分子が、Pdナノ構造体の周縁付近に吸着する現象を原子分解能で観察することに成功した。また、その吸着に伴い、ナノ構造体全体の接触電位差が減少するとともに、CO分子の吸着位置において局所的に接触電位差が増加した。この結果は、Pdナノ構造体へのCO分子吸着に伴い、ナノ構造体の電子がCO分子に移動したことを示唆している。さらに、二酸化チタン(110) 表面に解離吸着した酸素原子は、様々な電荷状態を取りうることを見出した。
- ID情報
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- 課題番号 : 16H06327
- 体系的番号 : JP16H06327