MISC

査読有り 最終著者 責任著者
2012年9月

実験室における特殊空調設備の電力使用量低減に向けた取り組み

環境と安全
  • 松井康人
  • ,
  • 塩田憲司
  • ,
  • 楠田育成
  • ,
  • 大岡忠紀
  • ,
  • 橋本訓

3
2
開始ページ
127
終了ページ
132
記述言語
日本語
掲載種別
記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
DOI
10.11162/daikankyo.3.2_127
出版者・発行元
Academic Consociation of Environmental Safety and Waste Management, Japan

2000年初頭から徐々に工学研究科が吉田キャンパスから桂キャンパスに移転を開始し、同時に空調をはじめとする実験設備の新調も進められた。室内温度または温湿度を一定に保つための特殊空調設備は、桂キャンパスCクラスターで13機が稼働している。地下1階のX線分析室を調査対象室(容積117.1 m3、排気風量300 m3/hr、温度20±2 °C、湿度60 %)とし、計測器を用いて1分間ごとの電力使用量を計測した。インバータ制御導入の設備改造を施した後、1日ごとの電力使用量の減少効果を計測した。改造前の空調は、通常モード(Normal operation mode、温度20±2 °C、湿度60%、24時間連続運転)と、温度精度幅がやや大きく設定される省エネモード(Saving operation mode、温度17.20 °C、湿度60%、24時間連続運転)が標準装備されており、この2種の運転モードに対して、湿度制御をOFFとした場合と、24時間連続運転を、12、18時間に短縮した場合とで計測を実施し、インバータ導入前後で電力使用量を比較、検討した。その結果、特殊空調設備における電力使用量低減の為には、インバータ制御導入、加湿器のOFF、制御温度幅の拡大、1日あたりの連続運転時間の短縮、の順で削減効果が高いことが認められた。特にインバータ制御導入後では、電力使用量が通常の運転モードと比較すると25分の1となり、温湿度も良好に制御されていた。大学の実験室で特殊空調設備を新設される際には、維持費としての電力使用量を考慮する必要がある。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11162/daikankyo.3.2_127
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201302208009330180
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130002146798
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12480623
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/024036291
URL
https://jlc.jst.go.jp/DN/JALC/10010475408?from=CiNii
ID情報
  • DOI : 10.11162/daikankyo.3.2_127
  • ISSN : 1884-4375
  • J-Global ID : 201302208009330180
  • CiNii Articles ID : 130002146798
  • CiNii Books ID : AA12480623

エクスポート
BibTeX RIS