2019年12月
標高2,200mの高地滞在が赤血球性状に与える影響の性差
登山医学
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- 巻
- 39
- 号
- 1
- 開始ページ
- 53
- 終了ページ
- 59
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (一社)日本登山医学会
高地滞在が赤血球性状に与える影響の性差について検討した。活動的な男子7名と女子8名を対象とし、ユタ州ソルトレイクシティ(標高1425m)からパークシティ(標高2400m)にまたがるエリアで14泊15日の高地曝露を実施した。高地曝露中、男子のヘモグロビン(Hb)は3日目に有意に高い値を示し、8日目は3日目と比べて低下、12日目は再び有意に高い値を示した。高地曝露を終えた10日後は曝露前と同程度の値を示した。Hbの変化率(ΔHb)においても3日目と12日目において有意に高い値を示した。一方、女子のHbは男子と同様に3日目に有意に高い値を示したが、8日目、12日目は高地曝露前の水準と同程度であった。女子においては高地曝露を終えた10日後のHbが低下する傾向を示したが有意な変化ではなかった。ΔHbにおいてもHbと同様、3日目においてのみ有意に高い値を示した。高地曝露を終えた10日後のΔHbは低下する傾向を示したが有意な変化ではなかった。また、ヘマトクリット値は男女ともに高地曝露前後で有意な変化は認められなかった。平均赤血球ヘモグロビン濃度は男子では変わらなかったが女子では有意な低下が観察された。
- ID情報
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- ISSN : 0286-7516
- 医中誌Web ID : 2020384249