2018年4月 - 2021年3月
南極に保存された古代試料のゲノム解析による氷期サイクルの生物相変遷
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
アイスコア中の断片化した微量DNAを解読する技術開発を進め,構築した手法を用いて,南極ドームふじアイスコア試料からの微生物解析をおこなった.その結果,氷期と間氷期では検出されるバクテリアの種類や由来に大きな違いが検出され,南極アイスコア中の微生物を古環境指標として利用できる事を示した.また,南極域の動物の集団動態が環境変動にどのような影響を受けてきたのかを解明するために,南極で採取したミイラ化したウェッデルアザラシ遺体から古代DNA解析をおこなった結果,ウェッデルアザラシは遺伝的分化と集団間の交雑という複雑な集団動態史を持つことがはじめて推測された.
- ID情報
-
- 課題番号 : 18H04139
- 体系的課題番号 : JP18H04139