西條 玲奈

J-GLOBALへ         更新日: 19/01/21 15:53
 
アバター
研究者氏名
西條 玲奈
 
サイジョウ レイナ
eメール
r.saijogmail.com
所属
京都造形芸術大学
職名
非常勤研究員
学位
博士(文学)(北海道大学)
科研費研究者番号
10768500
Twitter ID
r_saijo

プロフィール

【1】芸術作品の社会的存在論
芸術作品とそれに関連する社会制度や、それらを支える形而上学的概念について哲学的研究をしています。

たとえば、『ハムレット』は様々な劇場、俳優、演出家によって、多く言語で上演されてきました。これらの上演を同じ『ハムレット』たらしめる作品それ自体は存在するのか。この問いに対して、「存在するのは、実際に上演されている舞台の出来事だけである」という立場を私は擁護しています。

この背景には、抽象的対象に対する唯名論の立場があります。唯名論という名前は、中世の普遍論争に由来するものです。たとえば、私という人間が存在する、(おそらく)人間であるあなたも存在している。それでは、私やあなたが共有し、人間たらしめる<人間そのもの>、すなわち人間の普遍者は存在しているのか、という問題を論じて来たのが普遍論争です。唯名論とは、この問いに対して、「人間そのもの」は存在しない、と答える立場を指すものです。特に、私はデイヴィット・ルイスの唯名論的な性質の形而上学をヒントとして研究を続けています。彼の理論には、抽象的対象への関与を慎重に回避しつつも、「同じ性質をもつものは互いに類似し、同じ効果を引き起こす」という点を確保できるという利点があるからです。

最近の関心は、ある上演が特定の作品のものだとみとめられるための要件として、観客、批評家,ファンといった作品の受容者が果たす役割です。芸術を社会制度の一つとみなす、ジョージ・ディッキーの大きな枠組みに共感しつつ、あまりつぶさに語られることのない作者と観客の役割についてより具体的な哲学的考察を行なっていきたいと思います。

【2】ロボット倫理
もう一つの関心領域はロボット倫理です。芸術作品同様、ロボットもまた人工物の一種ですが、自律的な動作を行なうものであるがゆえにその社会的位置づけは様々な検討が必要とされています。私は主として、使用者に親近感を抱かせるデザインのロボットと、それが人に与える影響や倫理的懸念をジェンダーやセクシャリティの観点から考察しています。

研究分野

 
 

経歴

 
2018年10月
 - 
2019年3月
京都造形芸術大学 アート・コミュニケーション研究センター 非常勤研究員
 
2017年10月
 - 
2018年3月
立命館大学大学院 先端総合学術研究科 非常勤講師
 
2016年4月
 - 
2018年9月
京都大学大学院 文学研究科 教務補佐員
 
2015年4月
 - 
2018年3月
京都学園大学 経営経済学部 非常勤講師
 
2015年4月
 - 
2018年3月
北海道大学 文学研究科 専門研究員
 

学歴

 
 
 - 
2013年3月
北海道大学大学院 文学研究科 思想文化学 博士後期課程
 
2011年4月
 - 
2012年3月
京都大学大学院 文学研究科 思想文化学 特別研究学生
 

委員歴

 
2010年8月
 - 
2012年7月
哲学若手研究者フォーラム  世話人
 

論文

 
Arisa Ema, Hirotaka Osawa, Reina Saijo, Akinori Kubo, Takushi Otani, Hiromitsu Hattori, Naonori Akiya, Nobutsugu Kanzaki, Minao Kukita, Kazunori Komatani, Ryutaro Ichise
Proceedings of the IEEE   PP(99) 1-7   2018年7月   [査読有り]
江間有沙,秋谷直矩,大澤博隆,服部宏充,大家慎也,市瀬龍太郎,神崎宣次,久木田水生,西條玲奈,大谷卓史,宮野公樹,八代嘉美
情報管理   59(5) 322-330   2016年8月
西條 玲奈
北海道大学(学位論文)      2014年   [査読有り]
本稿の主張は、演劇や音楽のような芸術作品は具体物である、というものである。こうしたジャンルの芸術作品は、同じ作品が複数の出現をもちうるため、反復可能であると呼ばれる。反復可能性を説明するために、芸術作品の存在論では、作品を普遍者として、出現をその事例として分析することがある。普遍者とは抽象的でその事例となるものに一定の特徴を付与する存在者とされている。これを芸術作品の普遍者説と呼ぶ。対して、作品とはその個々の出現の集まりであるとみなし、作品そのものに相当する普遍者の存在を否定する立場がある...
芸術作品の存在論における曖昧なタイプ説の批判的検討
西條 玲奈
哲学論叢   41 59-70   2014年11月   [査読有り]
西條 玲奈
社会と倫理   28 37-49   2013年11月   [招待有り]

Misc

 
音楽作品に贋作が成立しないのはなぜか――体系的な芸術比較論として 『芸術の言語』 ネルソン・グッドマン著、戸澤義夫・松永伸司訳 慶應義塾大学出版会
西條 玲奈
図書新聞   (第3306号)    2017年6月   [依頼有り]
芸術作品に「作者の顔」が必要とされるとき
西條 玲奈
ユリイカ   49(5) 230   2017年2月   [依頼有り]
書評 Theodore Sider, Writing the Book of the World,(Oxford University Press, 2011, xiv+318)
西條 玲奈
哲学論叢別冊   39    2012年11月

書籍等出版物

 
ファッションと哲学 16人の思想家から学ぶファッション論入門
アニェス・ロカモラ、アネケ・スメリク=編|蘆田裕史=監訳|安齋詩歩子、大久保美紀、小林嶺、西條玲奈、関根麻里恵、原山都和丹、平芳裕子、藤嶋陽子、山内朋樹=共訳 (担当:共訳, 範囲:第2章「ジークムント・フロイト│フェティシズムでは終わらない──ファッションと精神分析」第9章「ジル・ドゥルーズ│ファッションの襞に包まれた器官なき身体」)
フィルムアート社   2018年12月   ISBN:4845917165
人工知能・ロボットと労働・雇用をめぐる視点:科学技術に 関する調査プロジェクト報告書
江間有沙, 服部宏充, 藤田卓仙, 秋谷直矩, 西條 玲奈, 岩堀英明, 大澤博隆, (担当:共著, 範囲:第2部 分野別動向 III 芸術・デザイン)
国立国会図書館   2018年3月   
http://www.ndl.go.jp/jp/diet/publication/document/index.html#rm1223844

講演・口頭発表等

 
西條 玲奈
ワークショップ「ジェンダーと身体」   2019年1月12日   酒井麻依子(立命館大学文学研究科博士後期課程、日本学術振興会特別研究員)
Why Gender Bias is a Problem? [招待有り]
西條 玲奈
International Workshop on Morality and Robots   2018年11月30日   
Ethical Arguments on Sexrobots as Artifacts with Gender [招待有り]
西條 玲奈
3 rd Dutch-Japanese Workshop on Philosophy of Technology   2018年7月6日   
ファン・フィクション論文事件で 生じた危害は何か : プライバシーと研究公正
西條 玲奈
科学技術社会論学会第16回年次研究大会   2017年11月26日   
Making Sense of Gendered Artifact from Analytic Feminism
西條 玲奈
CAPE Workshop Diversity and Trust   2017年10月23日   

担当経験のある科目

 
 

社会貢献活動

 
応用哲学会サマースクール2016「ファッション批評の最前線:fashion meets philosophy」
【司会, 企画】  応用哲学会  応用哲学会サマースクール  2016年8月29日 - 2016年8月31日