2019年4月 - 2022年3月
運用品質に因るインセンティブを導入した広域分散エッジコンピューティング環境の研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
本研究ではサービス利用者やデータ提供源により近い場所に配置されたエッジコンピューティング環境の特質の一つである遅延の低さに注目をし、この特質がゆえにエッジコンピューティング環境では計算機資源の集中と大規模化が困難であり、そのため投資者の自律分散協調によってしか運用品質の向上が期待できないという問題点がある。本研究提案では特に、複数の組織や個人が計算機資源を提供し合うことにより構成されるエッジコンピューティング環境(コミュニティ・エッジ)に着目し、高品質な運用を維持しながらこの環境を持続・拡大させるために、運用品質を根拠としたインセンティブの導入を提案する。提案手法をマルチエージェントシミュレーションを用いて評価するとともに、実際に広く使われるクラウド・コンテナ基盤における提案手法の設計と実装、および広域分散プラットフォームを用いた実環境における評価実験を行い、提案方法の有効性を検証する。また異なるコミュニティ・エッジ間の為替決定方式についても提案と評価を行う。
本研究の1~2年目でマルチエージェントシミュレーションによる評価を実施すると同時に、この評価によって得られた、エッジコンピューティング環境における冗長回線の高可用性における価値の定量的な評価を行い、査読付き国際学会の予稿としてまとめている。3年目は実証実験による評価として、また実際のアプリケーションとしてBeyond 5G環境における透過的な分散処理基盤をターゲットとすることとした。この研究提案は情報通信研究機構の「Beyond 5G シーズ創出型プログラム」として採択され、初歩的な実証評価の設計を行った。この新たな研究開発提案の創出のため当初の目標であった実装評価に遅延が生じたことと、当初成果発表を予定していた国際学会がコロナ禍のため中止となったため、研究期間を一年延長することとしている。
本研究の1~2年目でマルチエージェントシミュレーションによる評価を実施すると同時に、この評価によって得られた、エッジコンピューティング環境における冗長回線の高可用性における価値の定量的な評価を行い、査読付き国際学会の予稿としてまとめている。3年目は実証実験による評価として、また実際のアプリケーションとしてBeyond 5G環境における透過的な分散処理基盤をターゲットとすることとした。この研究提案は情報通信研究機構の「Beyond 5G シーズ創出型プログラム」として採択され、初歩的な実証評価の設計を行った。この新たな研究開発提案の創出のため当初の目標であった実装評価に遅延が生じたことと、当初成果発表を予定していた国際学会がコロナ禍のため中止となったため、研究期間を一年延長することとしている。
- ID情報
-
- 課題番号 : 19K20256
- 体系的課題番号 : JP19K20256
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
2-
2021 International Conference on Information Networking (ICOIN) 143-148 2021年1月13日 査読有り筆頭著者
-
2019 International Conference on Information and Communication Technologies for Disaster Management (ICT-DM) 1-8 2019年12月