2021年4月 - 2024年3月
COVID-19対応医療従事者の心理的特徴と有効な臨床心理学的支援
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
①新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)の対応に当たった看護師を対象に質問紙調査を実施し、当該業務に関連するストレッサー及びストレス反応の因子分析を行った。その結果、ストレッサーに関しては、職場における余裕のなさ、COVID-19による制限、職場環境の変化の3因子、ストレス反応に関しては、身体的ストレス反応、心理的ストレス反応、ショック反応の3因子を抽出した。また、抽出した各因子と調査対象者の所属部署や看護師としての経験年数等の要因との関連を検討したところ、院内の感染対策や診療体制が十分に整わない初期にCOVID-19対応に当たった看護師は、それ以降に対応した看護師よりも強いストレスを感じていたことが示された。また、高ストレス群では、手当てがつくこと、残業時間が少ないこと等がストレスの緩和に繋がっていないという結果も示され、従来のストレスモデルでは十分に捉えきれない問題も示された。
②2020年4月~2021年5月にかけて研究代表者らが実施したCOVID-19対応医療従事者への心理面談の内容を整理し、実施時期によって医療従事者が訴えるストレッサーやストレス反応の内容に変化がないかを検討した。その結果、面談初期には感染不安や慣れない防護服着脱に伴う身体的ストレスが話題に上ることが多かったが、中期・後期の面談では感染不安は背景に退き、COVID-19感染流行に伴う生活や行動の制限によるストレスが話題の中心になるという変化がみられた。心理面談では、各医療従事者のストレス状況を整理し、各人の強みを見つけ、保障するかかわりを継続したが、このようなかかわりに関しては一定の成果があったと考えられた。
①,②については、2022年度の心理臨床学会で発表する準備を進めている。
②2020年4月~2021年5月にかけて研究代表者らが実施したCOVID-19対応医療従事者への心理面談の内容を整理し、実施時期によって医療従事者が訴えるストレッサーやストレス反応の内容に変化がないかを検討した。その結果、面談初期には感染不安や慣れない防護服着脱に伴う身体的ストレスが話題に上ることが多かったが、中期・後期の面談では感染不安は背景に退き、COVID-19感染流行に伴う生活や行動の制限によるストレスが話題の中心になるという変化がみられた。心理面談では、各医療従事者のストレス状況を整理し、各人の強みを見つけ、保障するかかわりを継続したが、このようなかかわりに関しては一定の成果があったと考えられた。
①,②については、2022年度の心理臨床学会で発表する準備を進めている。
- ID情報
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- 課題番号 : 21K03059
- 体系的課題番号 : JP21K03059
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
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日本心理臨床学会第43回大会 2024年8月24日