MISC

2013年10月

溺水後、急激な経過をたどり死亡したAeromonas hydrophila感染症の小児例

救急医学
  • 青木 亜美
  • ,
  • 熊谷 謙
  • ,
  • 井ノ上 幸典
  • ,
  • 佐藤 信宏
  • ,
  • 田中 敏春
  • ,
  • 廣瀬 保夫
  • ,
  • 田中 利佳

37
11
開始ページ
1534
終了ページ
1537
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)へるす出版

症例は9歳男児で、そり遊び中用水路に落ち、泥水に顔をつけて倒れ、母親に発見され人工呼吸で自発呼吸は再開し救急搬送された。血液検査で異常はなく、X線で両側肺門中心の透過性低下を認め、CTでは両側上肺優位に気管支周囲のスリガラス影、斑状影が認められた。その後意識レベルの低下で気管挿管し人工呼吸管理でICU入室した。肺炎合併を考慮し抗菌薬投与を開始した。入室30時間後に呼気CO2分圧の急激な上昇で酸素化不良となり、X線で両側肺門陰影の増強と右下肺野の浸潤影を認め、呼吸状態悪化で高頻度振動換気を導入するも心停止となり、カプノモニター波形が末梢気道閉塞パターンを示した。心拍再開後気管支拡張薬を投与したが2回目の心停止となり、経皮的心肺補助を導入した。挿管チューブから泡沫状分泌物が増加し、血管内脱水徴候が続き、大量輸液、アルブミン剤投与を行うもICU入室48時間後に死亡した。喀痰培養でAeromonas hydrophilaが検出された。

ID情報
  • ISSN : 0385-8162
  • 医中誌Web ID : 2014116583

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