共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

ポップカルチャーを中心とした天皇・皇族・皇室表象の研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
20K12824
体系的課題番号
JP20K12824
配分額
(総額)
3,510,000円
(直接経費)
2,700,000円
(間接経費)
810,000円

戦後から現代の天皇・皇族・皇室の表象について、特にポップカルチャーにおけるイメージを中心的に検討し、その様相を明らかにすることを通して従来の近現代天皇制研究を刷新することを目的とする本研究にとって、本年度は以下の研究遂行を目指していた。
①1年目に引き続き、戦後以降の天皇・皇族・皇室表象の抽出・データベース化をにおいて遂行する。/②アニメや映画などの映像資料についても、主に国立映画アーカイブを利用し、閲覧する。これも書誌的データは戦後天皇・皇族・皇室表象として目録化しWebページで公開する。/③コンテンツ文化史研究会、表象文化論学会、マス・コミュニケーション学会、メディア史研究会などでの中間的な研究成果報告を行い、議論の中で研究のシェイプアップを図る。
このうち①②は新型コロナウィルス感染症の流行状況のため、十分には行えなかったが、その代わり③研究成果として共編著書籍『〈怪異〉とナショナリズム』(青弓社、2021)を得ることができた。同書においては、これまでにポップカルチャーと隣接しつつ展開してきた近現代における〈怪異〉に注目し、その研究動向をまとめるとともに、ナショナリズム研究の動向を整理し、それらの隣接を論じることの意味を述べるとともに、雑誌『ムー』における天皇表象を分析し、1980年代を中心としたポップカルチャー・スピリチュアリティ・オカルトとナショナリズムの関係性の一端を明らかにした。また、メディア研究と言説分析の方法論を先鋭化するため、雑誌『幻想文学』と歌人・評論家である須永朝彦との関係を論じた「須永朝彦と雑誌『幻想文学』」(『ユリイカ』2021年10月臨時増刊号)も得ることができ、方法論の補強を行うことができた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K12824
ID情報
  • 課題番号 : 20K12824
  • 体系的課題番号 : JP20K12824

この研究課題の成果一覧

論文

  1

講演・口頭発表等

  3