Apr, 2021 - Mar, 2024
バキュロウイルスによる昆虫細胞のタンパク質合成能制御機構の解明と発現系への応用
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
- Grant number
- 21K14862
- Japan Grant Number (JGN)
- JP21K14862
- Grant amount
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- (Total)
- 4,550,000 Japanese Yen
- (Direct funding)
- 3,500,000 Japanese Yen
- (Indirect funding)
- 1,050,000 Japanese Yen
バキュロウイルス発現系は、昆虫を宿主とするバキュロウイルスと昆虫細胞を組み合わせたタンパク質大量発現系であり、様々な分野で利用されている。バキュロウイルスは、宿主となる細胞の機能を高度に制御し、自身の増殖を遂行する。その最たるものは、タンパク質合成能の制御、すなわち、細胞タンパク質の合成の遮断と、単一のウイルスタンパク質 (ポリへドリン) の爆発的な発現誘導であり、感染の最終段階では、ポリへドリンは結晶体を形成し、その量は細胞の全タンパク質量の約30-50%という驚くべき割合になる。上述のバキュロウイルス発現系は、この現象を利用したものであるが、大量発現を担う分子機構の詳細は解明されていない。本研究では、昆虫細胞におけるバキュロウイルスのタンパク質合成能制御の解析により、バキュロウイルスが単一のウイルスタンパク質の大量発現をどのように達成するのかを明らかにすることを目的として行う。
本年度は、まず、バキュロウイルス感染昆虫細胞において大量発現させるタンパク質の産生レベルを簡易的に測定するため、ポリへドリンプロモーターによりレポーター遺伝子を発現するレポーターウイルスを作出した。蛍光タンパク質を産生するレポーターウイルスを感染させた細胞の蛍光強度を経時的に測定した結果、昆虫細胞種によってタンパク質の産生のスピードが異なることが示唆された。また、タンパク質合成の中心として機能するリボソームに着目した解析を行うため、昆虫細胞のリボソーム精製法の確立に取り組んだ。その結果、まだ検討の余地があるが、ショ糖密度勾配遠心法によりリボソームの分画が可能であることがわかった。また、タグを付加したリボソームタンパク質を昆虫細胞に発現させ、タグ抗体を用いた免疫沈降により、リボソームを精製する方法の確立も進めた。また、昆虫細胞のバキュロウイルス感染に対する応答の解析についても進捗があった。
本年度は、まず、バキュロウイルス感染昆虫細胞において大量発現させるタンパク質の産生レベルを簡易的に測定するため、ポリへドリンプロモーターによりレポーター遺伝子を発現するレポーターウイルスを作出した。蛍光タンパク質を産生するレポーターウイルスを感染させた細胞の蛍光強度を経時的に測定した結果、昆虫細胞種によってタンパク質の産生のスピードが異なることが示唆された。また、タンパク質合成の中心として機能するリボソームに着目した解析を行うため、昆虫細胞のリボソーム精製法の確立に取り組んだ。その結果、まだ検討の余地があるが、ショ糖密度勾配遠心法によりリボソームの分画が可能であることがわかった。また、タグを付加したリボソームタンパク質を昆虫細胞に発現させ、タグ抗体を用いた免疫沈降により、リボソームを精製する方法の確立も進めた。また、昆虫細胞のバキュロウイルス感染に対する応答の解析についても進捗があった。
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- ID information
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- Grant number : 21K14862
- Japan Grant Number (JGN) : JP21K14862